淡雪

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6/11/2024, 1:30:29 PM

私は私が住んでいるこの街が好き。
朝は迚も静かで耳を澄ますと鳥が小さく囀る音が聞こえてくる。昼は子供の賑やかな声が時折聞こえてきて、穏やかな気持ちになる。夕刻になると美しい夕日が建物の間から垣間見えて世界の美しさを痛感する。夜はまた静寂に包まれ、街灯が灯る…毎日見る同じ景色、それでも私は、美しい、と毎日感じる。
私はこの街に生かされている。
死にたいと思う時、辛いと思う時、悲しい時、そんな時は何時も、嗚呼、この街の景色を見たい、そう思う。この美しい景色が消えない限り、私は永遠に死にたいとは二度とは思わないだろう。
私の住む街は迚も美しい。
貴方の住む街はどうですか?
きっと美しいのでしょう。
辛いですか、悲しいですか、死にたいですか。
ふと、街に目を向けて欲しい。
そこにあるのはきっとこの世の何よりも美しい、貴方を毎日見守ってくれている街でしょうから。
明日もこの景色を見れたなら、それはとっても素敵でしょう。

6/10/2024, 9:08:06 PM

やりたいことってなにかしら。
世界を見て回ることかしら。
それとも、皆をあ!っと驚かせるような偉業を成し遂げることかしら。
やりたいことって難しい。日々の忙しさに疲れて、自分が本当にやりたいことは見えなくなっている。
それはそれで良いのではないかしら。
私にはやりたいことがありません。
私には夢がありません。
日々生きることだけに一生懸命で御座います。
なら、それで良いのではないかしら。
日々の生活の中でふと、あ、これやりたい。って思えたならそれで良いのではないかしら。
私は今、やりたいことはありません。
だから、これから見つけたいと思います。
忙しい日々の中から見つけられた『やりたいこと』は、ええ、そうね、きっと、素晴らしいことでしょう。
毎日に価値が感じられないように、毎日が退屈なように、この色褪せている世界でやりたいことを見つけられたなら、それはとっても素敵なことではないかしら。

6/9/2024, 11:45:46 AM

起きて直ぐに外を見た。
未だ登りきっていない太陽は、暖かな柔らかい光で徐々に徐々にと街を照らしていく。

「おはよう」

私は誰に言う訳でもなく、挨拶をした。
ワイシャツのボタンを一個一個丁寧に締めて、朝支度をした後、机に向かって手紙を書く。
誰かにあげる訳でもない、手紙。
どうしようもないくらい最低で、傲慢で、強欲な私が、今日も自分らしく生きていく為の自己満足の手紙。
朝の優しい朝日のような、でもそれよりも残酷な、自分自身を騙す為の優しい嘘の羅列を私は書く。
拝啓、弱い私へ。
今日も演じましょう、自分らしい自分を。
私は私を愛している。誰かが嫌おうとも、私は私を愛している。
今日も強い自分でいるの。
だって、そうじゃないと面白くないじゃない。
私は自分に嘘に塗れた手紙を書く。
滑稽でしょうか。愚かでしょうか。
笑いたいなら笑えば良い。私の強さは美しいのだ。