今日のぼくにも何かが足りてな気がする
まにち何か1つが欠けてるぼく
昨日は右手の小指、おととは味覚、その前は感情だったこともある
しんた的なものであればすぐに気付けるのだが、感覚的なものは中々気付きにく。
友人からは怪訝な顔をされたから、顔から何かが欠けてるのかと思ったが、それもな。
った、今日のぼくには何が足りなのだろう。
お題『不完全な僕』
海にいきたいですねえ
海に行って、人魚に足を攫われたいですねえ
あなたは波打ち際の砂の
あのずぞずぞした動きをなんだと思ってるのです
波のせいではないのです
あれは、人魚のしわざです
人魚は食べると長生きできます
無病息災と言われます
ですが人魚の世界では逆なのです
人間を食べると長生きできるのです
互いが互いを食おうとしているから
人魚はわれわれの前に姿を現さないのです
子分の波に足を掬わして
それからがぶりとやる気なのです
ではなぜ私は海に行くのでしょう
人魚に攫われるのに
食べられてしまうかもしれないのに
あの日あの時あの海中で
見たにじいろの人魚のうろこが
忘れられないとでも言うのでしょうか
さもありなん
誰にも分かりはしませんでしょうが
お題『海へ』
もしも空が飛べたら
鳥になれたら
あなたの魂が天国に昇るその前に
私が攫って行けるのに
その魂を誰にも渡さず
お腹にしまっておけるのに
私が産む卵は全部無精卵だけれど
あなたの魂と私の魂とが混じって
いつか出来損ないの子が生まれないかと願ってる
出来損ないの子を私は抱えて
あなたの姿を映して
その子が巣立つその時に
私はやっと死ねるのに
私に空が飛べたなら
鳥のように、あなたの魂と一緒に空へ上がれたら
お題『鳥のように』
美しい空の果てとはきっと海
その空の青と海の青とは混ざらなくて
ふたりが混ざりたくっても水平線がそれを邪魔して
ふたりの青がどれだけ近くとも
どれだけ溶けていようとも
ふたりがひとつになれることはないんだ
そしてふたりの他に
混ざることがいいことと考えている者はいないんだ
夕焼けの空はかなしそう
海と色がぜんぜん別だから
夜の空はうれしそう
海との境界が見えなくなるから
嵐の日の海はおこってる
雲が空を隠すから
晴れの日の海はわらってる
太陽が空を輝かせるから
美しい空の果てとはきっと海
お題『空模様』
鏡の中に、ガラスのコップ。
ガラスと鏡とは、材質が違うらしい
そんなことも知らないの馬鹿
あたしは全てを知っている、
だけれどそれは鏡ではなく
また全ての人々を魅了するものは、悪魔からの贈り物。
悪魔が地上に訪れて、3つのものを落としていった。
1つはヴァイオリン
1つはモナ・リザ
そして最後の1つは鏡
その余りは全て未解決のなるままに
鏡とガラスとの間にあるのは
王様が出てくる小さな隙間
お題『鏡』