1000年先も人類は生きているだろうか
もし生きていたとして、
1000年先の人間は人の心があるのだろうか
科学や技術が進歩するほど人の心は
無慈悲なものになる。
効率を求め、倫理観を捨てる。
環境を破壊しても、気づかず過ごしてきた。
今更になり、環境だ。と騒ぎ立てる。
何十年も前から始まっていたことなのに。
技術が進歩すれば、それに比例して
人の心がなくなっていく。
今はまだ人のクローンを作ることができないが、
技術が進歩した先、この話が通じるかは分からない。
人は無慈悲だ。
もうすぐ卒業式の時期だ。
この時期が近づくと思い出す。
可憐な淡い水色が似合うあの子のことを。
『ねぇ、〇〇。』
愛らしい声色が聞こえ、顔をあげる。
そこには、不貞腐れたような顔をした不機嫌な君がいた。
『聞いてよ!さっき、外見てたら鳥さんが、1人だけ仲間はずれにされてたの!酷くない!?』
そんなこと…と心の中で思う。
それと同時に彼女に対する好意があるのも事実だ。
だから、彼女に賛同する。
そうだね。生物は基本、群れないと生きていけないから尚更、可哀想だね。
そう口にすると、彼女は嬉しそうに口角を上げる。
『そうだよね!やっぱ〇〇は分かってるね!』
あぁ。彼女は知らない。僕の行動の8割は、君に好かれるための、偽りのものだということを。
一番かわいそうなのは君だよ。
そう常々思う。
『でね…』
そう彼女が言いかけた時、チャイムが鳴る。
『あっ、もうか…じゃあね!』
そう言い残し自分の席に戻って行った。
チッ。
空気を読んでくれよ。
彼女がいいかけてただろ。
つくづく、この世界は僕に対して好意的ではない。
うんざりするくらいに。
退屈な授業が終わり、帰りの会も終わった。
帰り支度が済んだ彼女が来た。
『一緒に帰ろ〜』
うん。そう返事をして、支度を済ます。
素っ気なく感じるかもしれないが、僕なりの精一杯だ。
いつもと同じ帰り道。
手入れされた君の髪がなびく。
綺麗だ。それしか出ない。
ただ、幸せだった。
この日々が続けばいいと思った。
ふと、彼女が紡ぐ。
『〇〇は勿忘草って知ってる?』
知らない。そう答えた。
彼女は花が好きだったし、特に気に止めなかった。
『そっか…。』
彼女の反応が妙におかしかったのを覚えている。
しかし、その場では特に話さず、いつも通りに別れた。
家に帰ったあともいつも通りだった。
いつも通りに風呂に入り、いつも通りに晩御飯を食べ、
いつも通りに眠る。そして、いつも通りに起き、登校する
一つだけいつも通りではないことがあった。
彼女が学校に来なかった。
風邪をひいたのかと思った。
彼女が来なくなって数日が経った。
先生から告げられた。
彼女が行方不明になったと。
現在、警察のても加わり捜索しているが、
見つかっていないと。
何か知っている人がいたら話して欲しい。
それで先生の話は終わった。
世界は僕を嫌ってる。
頭が真っ白になって、よく覚えていない。
けど、覚えているのは、家に帰って調べたあの花、
勿忘草の花言葉が私を忘れないでということだ。
僕が不登校になってから、いくらか経った頃
彼女が遺体で見つかったとニュースになっていた。
新聞も、テレビも、スマホもその事だ。
怖くて怖くて、目を逸らしたい。
けど、目を閉じると
可憐な淡い水色が似合う君が笑っている。
可哀想なのは君の方だよ。そう聞こえたような気がした
美しい
その定義は人それぞれだ。
多種多様の定義の僕の定義をお話しよう。
僕が美しさを見出すのは、感情だ。
人の感情。
儚く、醜いもの。
だからこそ美しい。
甘酸っぱい初心な恋心。
他者を貶めようとする欲望。
人は、完璧ではないし、聖人でもない。
だからこそ美しい。
欠点があるから、完璧ではないから、唯一無二だから。
儚く、醜く、時には他者を想い、時には蹴落とす。
正にも悪にも完璧にはなりきれない。
その間の混沌が輝いて輝いて美しいんだ。
完璧じゃなくていい。
何者にもなれなくていい。
ただ、もがいてもがいて、不協和音を奏でてくれ。
それが僕のお願いだ。
秩序なんてつまらないだろう?