過ぎた日を想う
愛する人は、武将でした。
その人は言いました。
「戦とは関係のないところで、幸せに生きて、それから死ね」と。
けれど私は、最愛の人のもとにいることを選んだ。
それから数年。
過ぎたこの月日を想い返すと、私の人生はとてつもなく幸せだった。
星座
夜空いっぱいに輝いていた星たちが、自分の役割の終わりを知ってか、皆消えていった。
夜明けのカーテンが開く前に一番星、二番星が少しずつ消えていった。
あの星座の名前が何というのかも、もう思い出せない。
踊りませんか?
今日は舞踏会の日。
英国でも伝統ある我が一族は、毎週のように舞踏会が開かれていた。
貧富の差が激しく、金持ちは毎日旅行に出掛けているが、貧しい人々は一生懸命働いていても1日暮らしていけることがやっとだった。
そんな状況下の中で、心から舞踏会なんて楽しめるはずがない。
皆が音楽に合わせて踊っているなか、私は椅子に腰をかけてその様子を見ていた。
「ご一緒に、踊っていただけませんか?」
そんな私に声をかけてきたのは、背の高い男性だった。
「いえ、私は…」
答えを迷っている私に、男性は気遣ってくれたのだろう。
「では、庭園で星空を見ませんか? 今日は天気がいいので、よろしければいかがですか?」
「……ご一緒させてください」
庭園に出ると、星は綺麗に瞬いていた。
「綺麗ですね…」
「あなたの方が、何倍もお綺麗ですよ。王女」
「いえ、そんなこと…」
「私の人生の中で、一番輝いている。あの星空のように」
「ふふ、お上手ですね。でも、ありがとうございます」
「次の舞踏会でも、またお付き合いくださいますか?」
「ええ、もちろんです」
私と彼は、再び満天の星空を見上げた。
巡り会えたら
もし、また人間に生まれ変わることができたら、もう一度あなたに会いたい。探してもいい?
巡り合うことができたら、今度こそ、私の気持ちを正直に話すから。
今日の心模様
私の心模様は、今日も晴れ渡っている。快晴だ。
特別悲しいことが、ここ数年起きていない。
でも、ある出来事がきっかけで、私の天気は台風となった。
"イジメ"られるようになったからだ。原因はおそらく、同じ学年の女子生徒が、5〜6人の生徒に嫌がらせを受けているところを見つけて庇ったからだろう。
それでも、私は助けたことに後悔はない。むしろ誇らしい気持ちだ。