画面の中、生き生きと飛んでいる鳥に目がいった
その瞬間を待ち望んでいたかのように大きく翼を広げて前へ前へと進んでいる。
ここ数年、私は曲がったり落ちそうになったり、飛ぶ気力が無くなってしまったりもう立ち上がる気力は無い。
神様へ、私の努力や思いは今、真っ直ぐに飛んでいますか?人生という空をあの鳥のように真っ直ぐ飛べていますか?
いつかの夏、釣られて空を見上げると怪獣のような大きな雲に絵の具で何度も塗ったような目が冴える青が映る
横で誰かが綺麗だと笑っていたはずなのに、名前も顔も覚えていない。ただ空の青さだけ残った小さい頃の話。
隣にいたその子が小さい頃の私の幻想だったとしても、空の綺麗さに気付かせてくれたその子に今でも感謝している。そして、いつかまた会いたいと願う。
鏡が目に入る、冴えない自分が私を見ている。
もう疲れたと、生きているのが辛いと訴えかけてきて、手を伸ばせば向こうも私の手を掴む勢いで手を伸ばす。
鏡はいつもありのままを写し続ける、自分の中で消してしまった言葉さえ反射してしまうから、今日も私は鏡から目を逸らした。
いつまでも捨てられないもの
昔のトラウマです。前を向いて歩いていこうと決めて歩み始めた足を気が付くと止めて下を向いている事ばかり
人前に立てば、かつて私に向いていた悪意ある声が脳内再生されていつの間にか人に期待する事をやめていた。
相手を理解して、こちらが全部折れて、自然とわたしを好いてくれる簡易的な友達は沢山できたけれど、悩み事は誰にも言わず自己解決するようになった。
この足枷を捨てられる日が来たら、私のことを見てくれる人が、なんて、私は高望みをしすぎなのかな。
小さい頃は少しのことでも出来たらたくさん褒めてくれるのに大人になる度、当たり前の事だとか、みんなはもっと頑張っているだとか、努力する度虚しくなることばかりでいつの間にか誇らしさなど忘れてしまいました。
頑張れば頑張るほど、頑張ることが増えていく、あの時の努力は無駄じゃなかったと泣く日まで私が私を誇らしいと笑う日は到底訪れないでしょう。