【大震災】
「もしもタイムマシンがあったら何したい?」
急に友達に聞かれた。
その答えは1つしかない。その友達も知っているはずだ。
「知っているだろう」
と、冷たく返すと、
「変わんねーなお前。そういうとこじゃねーの?」
「うるせぇな」
痛いとこを着いてくるものだ。
俺には愛する恋人がいた。結婚の約束もしていたし、指輪だって買っていた。
何気なく今日を過ごしていた時、事件が起こった。
震度七の大地震が彼女の実家を襲った。
急いで向かってみれば、家族はもう避難していて、安全な状況だった。1泊だけして、帰ろうとした時、また地震が起こった。そして、彼女の近くにあった崩れ掛けの屋根が彼女の上に落ちてきた。
彼女は死んだ。俺があの時横に入れば、彼女は死ぬことはなかった。
こんな不器用な俺を愛してくれた彼女。
俺はお葬式が終わって1年がたっても、まだ前に進めずにいた。
その時に戻って彼女を救いたい。
「そんだけ悲しんでたら、お前の彼女も悲しくなっちまうぞ」
そんなことわかっている。
「わかってるよ」
「じゃあなんで前に進もうとしない?」
「前に進む理由が見つからないんだ」
「そういうもんかねー」
お題…もしもタイムマシンがあったなら
【愛情】
私には名前が無い。小さい頃から親の暴力を受けて育ったから。
愛情を受けたことなんてない。だから名前すらつけてくれなかった。
学校には行けなかった。まず入学すらしてない。どうやってやったのかは知らない。
なんでもいいから名前が欲しかった。
お題…私の名前
【恋人ごっこ】
あなたの視線の先には私がいる。いつも愛おしそうな瞳で見つめてる。
でも、私の視線の先にあなたはいない。もう私は違うものに夢中なの。LINEの返信が遅いのだってそういうこと。
私は、このままずっと恋人ごっこしなきゃいけない?好きじゃない人と一緒にいるのは苦痛。でも、何となく別れを切り出せない。
最初は好きだと思ってたのに。今は通知を見るだけで嫌になる。
お題…視線の先
私だけ真面目にやってて、私だけ本気でやってて、私だけ後輩の面倒見て。
お前らは好きなことやって、私に押し付けて、お気に入りの後輩と写真撮って。
この格差は何?甘えすぎじゃない?もう自分の好きにやっていい歳じゃないじゃん。
私居ないと何もやっていけないんじゃない?
いつも笑って許してるけど、毎回怒りたかった。お前らは自分の好きなこと出来て楽しそうだけど、私はずっと我慢してる。
長年一緒にいるけど、もう最近は会いたくもない。都合のいい時だけ私に話しかけて、頼って。私はそんなに善人じゃない。もうちょっと子供じゃないって自覚持って。
嫌いです。
お題…私だけ
今日はちょっと自分の話をしてみました。
♡100もありがとうございます
【けんか】
今から自殺する。そんな時に昔のことを思い出していた。
俺には弟がいた。毎日学校に一緒に行ったり、ゲームをしたり、とても仲のいい兄弟だった。
でもある日、俺と喧嘩をした日、怒って家を飛び出して言った弟は車に跳ねられ死亡した。
今ではめちゃくちゃ後悔している。
弟がいなくなって両親もどこかおかしくなっていって、両親は自殺した。
俺は施設に引き取られた。
喧嘩の一つしなかったら今も笑って暮らせていたかな。
涙の雫が流れ落ちた。
お題…遠い日の記憶