タイムマシーン
あぁ、本当に嫌だ。
君がそんなことするなんて思わなかったんだ。
何回謝っても、どれだけ反省してても、
ズタボロにされた心は戻ってくることは無いんだよ。
許してあげたい。認めてあげたい。
でもどんなに願ったって時は戻らないんだよ。
そうだったんだ、仕方ないねって思っても
過去にしたことはずっと残り続けるんだ。
僕のズタボロにされた心もね。
タイムマシーンがあれば…なんて夢見て、
向き合わないといけない壁は目の前にあるのに
本当にズルいよね、君は。
本当に辛いことは誰にも相談出来ないよね。
でも我慢なんかしなくていい。
君は悪くないんだよ、自信を持って。
少しずつでいいんだよ。
大丈夫、君が幸せだと思うことは必ず来るよ。
特別な夜
今日もいつも通り、ベッドで小説を読んでいた。
そうだ、特別にリラックス効果のある音楽を流し、
アロマキャンドルの香りで包まれた僕は
いつの間にか深い眠りについた。
深く…深く届かないような眠りの底に
明かりが見えて必死に掴もうとしたけれど、
目を開けた時にはもう朝を迎えていた。
あれは一体何だったんだろう。
海の底
海の底はとても暗い
とても暗くて恐ろしい
暗闇のようで上下も左右も分からない
そこに有るのはただの暗闇
僕も同じようだ
僕の心も海の底のようにただ…ただ暗い
君に会いたくて
君に会いたくて歩いた道を戻ってみた
けれどその道はどこにも見当たらない
目の前にあるのはただ真っ直ぐな細道
そばに居たい、会いたいって叫んでも
君の背中は遠く今にも消えそうなのに
この想いはずっと消えないから信じて
小さい声だけどそう言われたみたいで
涙が一粒スッと零れたのを今も忘れない
君も必ずまた明日があると信じている
だから一歩一歩でいい、前に進むんだ
君に会いたくて
閉ざされた日記
部屋の片付け中、どこか懐かしい日記を見つけた。
砂のような色をしていて厚い本のようだ。
しかしその日記には鍵が掛かっている。
僕は近くに鍵があるだろうと、
日記が入っていた箱の中を掻き分けるように探した。
僕は不思議に思っていた。
こんな古い日記なんてどうでもいいはずなのに。
しばらく探しても、鍵なんてどこにもない。
幸い、鍵がなくても開けれそうだった。
道具を持ってきて中身を確認しようとした時、
僕は何故か涙が零れた。
あれ、なんで泣いてるんだろう
その日記には何も書いてなかったが、
写真が1枚挟んであった。
向日葵の背景に仲良しそうな3人組が映っていた。
写真の裏に日付と“約束”が書いてあった。
僕ははっとした。
なんでずっと、忘れていたんだろう。
今はもう薄暗いけどそんなの関係なく
僕はあの場所に向かって走った。
走って、走って、走って、走りまくった。
ずっと走ってやっと、あの写真の場所に着いた。
人影が見えて話し掛けてみると、
懐かしい声で僕の名前を呼ぶ。
閉ざされた日記