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6/12/2024, 9:25:05 AM



この街には、黒く蠢く無数の何かがいる。
夏の夜の商店街。今日みたいな日は気配が強くなる。
今まで数多くの町を旅してきた。
閑静な行楽地もあれば、自然豊かな山の道も。
その中でもこの土地は、形容し難い恐ろしさを感じる。
なにもなけばいいのだが。

ハッと気配がし、振り返る。

なんということだ。

この街でそいつは、飛ぶ。

泣き叫びたい衝動に駆られながら、逃げようとしたものの
唐突な恐怖は体をこわばらせた。
どうか、ぶつかりませんように。祈る他なかった。

そんなとき唐突に現れた一台の飛ぶ車
時速80kmでそいつを轢き去っていった
車にはおそらく見えていないだろうし気づきもしていないだろう
とりあえず、救われたことに関して感謝するのであった

おわり

6/8/2024, 3:58:45 PM

岐路

帰り道がわからない。
8歳、1人山で迷ってしまった時も
12歳、塾帰り、家に帰りたくなくなった時も
16歳、今も。
「俺と付き合って欲しい」
帰り道がわからない。何で答えれば良いのだ。
地図がない。正しい道は、どれだ。
この告白を受け止めて、どうなるというのだ。
断る方が楽だ。いや、今後のためにならないかもしれない。
もしかしたら結婚まで行く縁かもしれない。
ここでの回答が、人生の最大の岐路かもしれない。
「か、考えさせて……」かろうじて絞り出した言葉であった。

実際、人生最大の岐路なわけがない。
運命なんてものは存在しない。
友達だ恋人だなんて結局は他人であり、ただ自分が築いてきたもののみ、手元に残る。
分かっているのだが。告白されたという事実が、価値観を狂わせてくる。未知のものだ。
一生懸命考え、答えを出す。
その時間、葛藤、はきっと、のちの自分を導いてくれるはずだ。
たぶん。

おわり

6/8/2024, 9:09:42 AM

世界の終わりに君と

ぬん



(後日追記)
いただけるハートって「他の人に観覧された回数」なのでは疑惑を抱いたためこんな誤送信風に送ってみた
いただいたハート数 2ハート
………どうなんだろね!?

6/3/2024, 12:08:25 PM

失恋

推しという言葉を使うことで、失恋してないと思い込もうとしている。

6/1/2024, 1:12:31 PM

梅雨

あなたは頑張っている。
下を向いてるサラリーマン。
赤いシートと本を持つ学生。
杖をついている老人。
この梅雨の気怠い湿気のなか、懸命に生きている。
あなたがたのことを何も知らないが
あなたたちは頑張っている。
私も負けないでいたい。

おわり

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