「寂しさ」
週末になると、いつも寂しさがやってくる。
何も予定がない日は、朝から何となく空虚な気持ち。
外に出ることを考えてみても、
誰に会いたいわけでもなく、どこへ行くべきかもわからない。
それでも、無理にでも動こうとして、
近所のカフェに向かう。
席に座ってみると、周りは楽しそうに話しているけれど、
私はただコーヒーをすするだけ。
なんでこんなに、
自分だけ取り残されている感じがするんだろう。
スマホを見ても、
誰からも連絡がない。
「まぁ、そんなものだよね」と自分に言い聞かせるけれど、
心の中に小さな空虚感が広がっていく。
でも、帰り道で気づく。
寂しさは、無理に消そうとしなくても、
ただ時間が経つだけで少しずつ薄れていくものだって。
結局、今日も自分一人で過ごすけれど、
それも悪くないと思えるようになった。
『冬は一緒に』
冬の寒さ、君と一緒なら温かいはずなのに、
勇気が出ないまま、ただ雪を見てるだけ。
君が笑ってると、
心が溶けそうになるけど、
結局は『寒いね』としか言えない自分に、
雪より冷たい気持ちが降り積もる。
『とりとめもない話』
①時計が止まった日
「部屋の時計、いつの間にか止まっててさ。」
「あるある。時間が止まったみたいに感じるよね。」
「動かない時計って、なんか…落ち着く時もある。」
「わかる。でも気づくと、慌てて時間確認しちゃうんだよね。」
「時間って、不思議だね。止まってると気になるのに、進んでると追いつけない。」
②コーヒーと砂糖の話
「コーヒー、いつからブラックで飲めるようになった?」
「高校くらいかな。でもまだちょっと苦い。」
「私、砂糖とミルク絶対入れる派。」
「甘くないと無理?」
「ううん、苦いのも嫌いじゃないけど、ちょっと甘さがほしいだけ。」
「なんかさ、大人になっても完全に苦いものばっかりじゃつまんないよね。」
こういう、なんでもない話ほど、
あとでふと思い出して、
なんとなく笑える。
「風邪」
風邪が訪れて、
何もする気が起きない。
お茶とティッシュ、
ただそれだけが私の世界。
暖かい布団に包まれて、
外の音が遠く聞こえる。
風邪は静かに、
でも確実に、私の一日を支配する。
『雪を待つ』
雪が降ることを、私はまだ知らない
ただ、冷たい空気が心に触れて
冬の匂いが遠くからやってくる
空は灰色、けれど優しい色
静けさの中で何かを待つ時間
それは、私の中にだけ降る雪のようで
「降るかな、今日」
そんな風に君の言葉を待つ
どこかで、少しだけ期待して
降らないとしても、
その空を見上げることが好きだから
白く染まる街を想う
それはたぶん、私の心が
君のことで、また真っ白になる瞬間
――雪は、待つ人のところに降るのだと
誰かが言っていた
なら、君はいつ、私の冬に降るのだろう