7/31/2025, 9:56:38 AM
【熱い鼓動】
「暑いね」
顔が熱い。
彼女の耳あたりを流れる汗が、妙に色っぽくて。
目を離せなかった。
「うん、暑いね」
心臓がうるさく跳ねる。
彼女の手を取ろうとして、やっぱり拳を握りしめる。
「手、つなぐ?」
彼女が恥ずかしそうに手を取る。
「いいの?」
「いいに決まってるじゃん」
じんわりと温かい手を握ると、なんとなく安心する。
楽しそうに腕を振った。
7/28/2025, 9:36:38 AM
【オアシス】
扇風機の壊れそうな音が響く。
ルービックキューブをカチャカチャと回す。
セミの声もよくわからない虫の声も、全部どうでもいい。
小さく聞こえる祖母の声に耳を澄まして相槌を打つ自分が、どうしようもなく二人で、一人じゃないのに寂しくなった。
悲しいじゃなくて、寂しい。
寂しいじゃなくて、哀しい、のかもしれない。
ずっと、いかないで。
7/27/2025, 9:55:45 AM
【涙の跡】
ほろりと涙をこぼすと、ぬるい粒が落ちる
どす黒い気持ちが全部吐き出されるように
それでも涙が綺麗なのはなぜだろう
こんなに綺麗じゃなくていいのに
なぜかもう憎らしい
7/23/2025, 9:13:42 AM
【またいつか】
電車に君の姿を探すようになったのは、いつだったか。
「またね」が最後だとは思わないじゃないか。
また隠れて唇を噛みしめた。
生活範囲が似ていたわけではない。
ただ、近くにいてくれたらいいという願いだけで、ずっと視線を揺らす癖を辞められずにいた。
今日も、"やっぱり"見つけられなかった。
7/22/2025, 9:58:55 AM
【星を追いかけて】
追いかけて追いかけて
追いかけた先に、何があるのだろうか
達成感か、無力感か
いろんな感情が溢れ出して
蛇口をひねったみたいに止まらなくなるのだろう