11/19/2022, 11:29:23 AM
真っ暗な部屋の中。
ほわん、とゆらめくようにして、オレンジ色に光る火。
それはまるで、私を___、そう、優柔不断な自分の心を火に預けたように。
火はゆらゆらと揺れていた。
でもその中に、ひとつだけ、芯が通っているものがある。
火の光に照らされて、薄く輝くキャンドル。
キャンドルがあってこそ、この火は生きている。
優柔不断な自分が嫌な自分。
それをも知っていて、こんな自分を支えてくれる人がいる。
キャンドルと火。
それは、私たちと一緒、なのかもしれないな。
11/19/2022, 7:03:49 AM
1年前___……。
「〇〇ー?」
「〇〇!」
「〇〇さーん」
みんなが私の名前を呼ぶ。
嬉しそうな表情で。
あぁ、みんなでバカ言いながら笑ったなぁ。
思い出そうと思えば、いくつもの思い出が蘇ってくる。
授業中だって、ふざけすぎて怒られたことは何度もあった。
でも。
その時の私は、無敵のように強かった。
怒られたってみんながいる。
恋だってした。
彼は、いつだって私に微笑んでくれた。
優しい笑顔で。
いつしかその愛は、重い愛へと変わっていった。
1番仲の良かった友達と喧嘩もした。
喋らなくなって、気も重くなった。
でも、いつのまにか仲直りして、笑い合える関係になっていた。
悪口を言われたこともあった。
自分で言うのもなんだけど、運動もできたし、そこそこ勉強もできる。
そして明るく、不細工ではなかったから。
それを妬むような人たちが周りにいることを知った。
全て、これは私の記憶。
ただ1年前のことを鮮明に覚えているという事実。
だけど、これは私にとって、ただの記憶じゃない。
思い出でもない。
全ての経験に、全ての人に。
私の全ての愛情がこもった。
『想い出』なの___……。