‐刹那‐
こ何 交君
と年 はと
だ前 せ言
つの るの
た は葉
で を
せ
う
か
雨垂れ涙す
午后十二時
美しき人
傘さし歩く
立てば芍藥
坐れば牡丹
歩く姿は百合の花
雨音響く
木造建築
はめ込まれなじむ
飾り窓枠は耽美な額縁
雨に濡れる揚羽蝶
滴の重みに蕾は搖れる
頬杖ついて眺める僕は
后下がりの記憶喪失
‐カスパーDフリードリッヒ
絵画 雲海の上の旅人‐
温忘 温唇 睫優
も却 かか のし
りれ なら 先い
がら 命滴 に指
あれ あり 燈先
るな る落 る
い 言ち 光
葉る
生まれるも獨り
逝くにも獨り
此の世は
いつも獨りきり
鳥のやうに自由を得
孤獨を得て謳へ
薔薇のやうに美しく
孤高に風に舞へ
身を任せて
風にあづけて
足の赴くまま
例え戻れぬ
旅路に成らうと
彼は獨りで歩み續ける
人生とは果てなき旅
‐ゴッホ・アーモンドの枝‐
叩か 貴 う世 一此
きく 方 らの 人の
ても の な美 背世
ゐ我 情 くも 負の
るが 熱 描醜 ひ全
胸 全 くき て
を て も を
が
自由でいい
好きにいい
眞つ白な人生と云ふ
キャンバス
好きに描けばいい
刻に自然の偉大さ
人々の營みに
胸打たれ
惱み苦惱し
挫折し彷徨ひ
一人の言葉に
人々の眞心に
支へられ
感謝し涙し
試行錯誤し乍ら
間違へ乍ら
すれ違ひ乍ら
立ち止まり乍ら
思ひあい乍ら
啀みあい乍ら
人生は自分のもの
自分のために
生きればいい
アーモンドの花びらが
舞ひ上がる
木枠の向かう
自由の世界
あなたが愛した
此の世界がある
‐彼岸の国‐
我 我そ 幾 捕命 仮樂
は にな 千 りを 想し
今 はた の て狙 うく
を いの 分 捕つ つ躍
か かさ か らて つり
く がま れ るは 歌
も にが と る狙 へ
生 も性 選 繰は う
き 良が 擇 りれ た
た き僞 返 て
り 事り し し
か
な
ど
薄墨色の宵闇の先
朧月夜の春霞
篝火越しに
爭ひ諍ふ醜き人ら
大河を挾んなり
蓮咲き亂れ咲く
西岸の向かふ
彼の世の淨土豐かさ
心奪はれ浮き足立つ
すは乙女らが
扇越しに微笑み溢なり
あな手が屆きさうぞ
向かふ岸よ
桃がたわわに實る
桃源郷
醜きわたり我先に
爭ひ乍ら河の深さを
知る由もなく
狂喜に滿ちては
河渡らずと
大輪蓮の萼踏みつけて
笑ひ乍らに沈みゆく
あな恐よしうたて樂しげぞ
醜きわたり情けなうたてし
西岸の乙女ら微笑み乍ら
手招き續けて蠱惑續けて
男ら大河の藻屑に
消えゆく
船上漁師は唯々
呆れ呆然と眺む
あな恐よしうたてし
此處は地獄か極樂か
‐ルール‐
Repeatedly shining life and
I call your name,
which I don't even know
Come on, answer me.
You are special
Beloved child
夜明けの鳥達命を謳ふ
其の謳聲の喧しさに
世界の命ゝ目を覺ます
耀いて
煌めいて
今日と云ふ
たつた1度の命の旅へ
瞬いて
羽ば度いて
幾千と云ふ果てしない
人の營みの繰り返し
幾京と云ふ終はらない
命の鎖が脈々流れるる
宙を見上げよ
未だ醉ひしれる
明けの明星
幾億年の命の濁流
名も知らぬ人々の活動を
刮目せよや宇宙の瞳
今日も都に陽が昇り出す