10/3/2022, 9:05:01 AM
‐奇跡をもう一度‐
此處ではない
何處か遠くへ
夢を見乍ら
動けない
そんな自分と
向き合ひ旅立つ
出發の時間迫る
停車場に漂ふ
油の匂ひ
10/2/2022, 8:50:57 AM
‐黄昏‐
絹張り緋色
優しい表裝
わたしと云ふ名の物語
終はつたものも
過ぎ去つたものも
美しい插繪と煌めく文字で
愛を持つて刻まれ描かれ
忘却出來ない一章と成る
9/15/2022, 10:09:18 AM
‐世間の喧騒‐
世の濁流に任せたら
澱んでいく
雲のやうに
風のやうに
世の淀みから
遠く離れてゐ度い
9/9/2022, 10:33:04 PM
‐世界にひとつだけ‐
何一つ
誇れるものは
持たない儘に
生まれて消えて
巡り續ける
ある意味幸せ
ある意味不幸
9/6/2022, 1:56:55 PM
‐刻を告げる‐
刻を告げる鐘の音に
硝子の靴を打ち捨てたなら
豪奢な衣裝も役も脱ぎ捨て
脇目もふらず驅けていけ
蝶よ花よと咲き誇る
“君よ誰より美しい”