6/5/2022, 2:37:06 PM
‐誰にも言えない秘密‐
日曜の魔法
夢のやうに
刻は過ぎ
小雨降るなか
鐘は鳴る
かけ降り乍ら
振り向き乍ら
午前零時の
記憶喪失
6/4/2022, 10:28:29 AM
‐狭い部屋‐
瞳のレンズの向かふ側
泡の上がる水音と
靜かに泳ぐわたしの古代魚
水槽前で照らされ乍ら
ミルクマグを兩手に抱へ
ぼんやり口開け眺める
年下のキミ
華奢で細いなで肩が
ダレた襟首から零れてる
白い肩に咬みついて
紅い痕を殘したら
困るだらうと意地惡したら
振り返らずに首を傾け
ココにもしてよと
要求してくる
クスクス笑ひで一枚上手
學校サボつて
いつも入り滲つてる
年下のキミ
6/3/2022, 10:07:07 AM
‐これは失恋の物語、始まりは…‐
廻轉琴が掻き鳴らされる
廻る廻る運命の輪
給水塔を遙か越えて
共に作つたペンシルロケット
いつかあの星に行かうと
約束をした左の小指
こどもの約束夜空を越えて
あなたは獨り星に成つた
洋琴を奏で屆けるやうに
キーボードを叩いて彈いて
あなたが曲を奏でるやうに
わたしが謳つてあなたに傳へる
あなたはわたしの廻轉琴
わたしはあなたの自動書紀
國立博物館で待つてゐて
黒鐵天象機で夢を描いて
素敵な夜で終わりませう
眞鍮のトートロンの前で待つてゐて
雙葉鈴木龍の化石の前で待つてるわ
6/1/2022, 12:35:23 PM
‐梅雨‐
硫酸の雨
亞鉛鍍鐵板の雨避け
打つて滴り流れ
煙りを出して
泣いてゐる
派手な漢字の飾燈電飾
電氣音を走らせ乍ら
ヂヂと呟き瞬いた
濕氣つたシガー
掌隱し
君のジッポで
火を燈けた
年をとらない僕の横顏
管が繋がる手首の端に
見え隱れする墨印條形碼
君の言葉を想ひ出す
雨が好きだと言つてたね
5/31/2022, 12:52:05 PM
‐今日のお題は長すぎる
気がのらないから勝手にかく‐
人生とは迷ひ續けるもの
人は欲しがる際に
間違ひ續けるもの
何人だらうと正解は解らず
有るとせば
我が後に道が出來る