13分前

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2/15/2025, 2:06:00 PM

「丁寧にやってもらえて嬉しかったです、ありがとうございました」
 私の「遅くなってしまってすみません」にそう笑って返してくれた彼女は、たった今私がサラサラ艶々に仕上げた髪がよく似合っていた。

2/14/2025, 3:56:07 AM

「下駄箱に入ってたチョコって衛生的にどうなん?」
「俺の下駄箱が汚いって言ってんのか」
「下駄箱は誰のとかじゃなく汚いもんでしょ」
「俺の下駄箱だぞ」
「その自信なんなん?」
 そう首を傾げた私を見て「ちゃんと食うよ、ありがと」と彼は小さく笑う。お見通しかよ、あーあ。

2/13/2025, 3:59:15 AM

「バレンタイン、俺も手作り持ってきたんだけど」
「手作り!?えっなんで!?」
「令和ってそういう時代でもあるかなと思って」
「時代背景を鑑みた結果!?」
 ちなみに本命なんだけど、と小さな小さな声で差し出された些か不器用なラッピングがあまりにも嬉しくて笑ってしまった。

2/11/2025, 11:12:07 AM


「バレンタイン、本命を渡してもいい?」
 その突然の問い掛けに、カラッカラの喉の奥からどうにか「よろしくお願いします」を絞り出した。

1/28/2025, 3:45:36 AM

「え?諦めちゃうの?」
「諦めるっていうか…好きだけど別に付き合いたいと思ってるわけじゃないというか…」
「うそ、僕だよ?」
「知ったや否や自信がすごいな。いや、そう、確かに先輩ですけど」
「ダメだよ、諦めないでよ。何で僕と付き合いたくないの?」
「ええ?何で…まあ憧れに近いところもありましたし、付き合えるとは思ってないのでそこまで想定していなかったというか…。…ああ、あと」
「あと?」
「私、告白されるのに憧れてるんです」
「えっ」
「ねえ、先輩?何で私に諦めてほしくないんですか?」
「や、あの…」
「ね、何でなのか私に教えてくださいよ」
 にやにやして袖を引けば、先輩は見たことないくらいに赤い顔をして不明瞭な呻き声を溢す。そして、慌てたように駆け出した。脈ありどころの騒ぎじゃないぞこれ。

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