12/22/2024, 9:52:56 AM
「私は翼はいらないけど富とか名誉はほしいよ」
「曲のタイトルを思い出してほしい」
"大空"
12/20/2024, 11:53:45 AM
「恋のひとつもしたことない姉ちゃんよりあんたはずっと立派だよ」
恋人にフラれたとべそべそしている弟にそう言えば、嗚咽のなかに「姉ちゃんの本命はずっと俺なんだから、それでいいの」と小さな声が混ざって聞こえた。励ますはずが励まされてどうするんだか。
12/20/2024, 3:56:26 AM
「俺と結婚して」
「やだよ。だって君私のこと好きじゃないでしょ」
「恋愛的には好きじゃないけどこの世で一番大事な人間ならあんただよ」
「どういう感情?」
「だって、あんたこないだも倒れたし…あんたに何かあった時に誰も側にいられないなんて悲しいじゃん」
「それは……でもそれって誰かと結婚して安心させてほしいってことじゃない?君じゃなくてもいいわけだし、そんなことで私が君の人生もらうわけには…」
「他の誰かだったら俺が側にいられないだろ」
「そこまで言えるのに私のこと好きじゃないの本当に何なの?」
12/14/2024, 2:49:03 PM
「お、久しぶり。元気してんの?」
笑った写真を見ながら、仏壇に手を合わせながら、彼女がそう笑う。元気も何もねぇだろ、と咄嗟に思いはしたけれどあまりに普通に声をかけるものだから、自分も元気も何もねぇあの人が今日も元気でいてくれればいいなと頭の片隅で思ってしまった。
12/13/2024, 11:53:59 AM
「冬の私って可愛くない?」
ちょっと赤らんだ鼻とか、冷たいすんとした空気のせいか少しきらめく睫毛とか、かわいいと思うんだけど。服も冬の方が似合う気がするし。
そう訊ねれば、親友は少しううんと唸ってにぱっと笑った。
「春も夏も秋もずっとかわいかったと思う」
どん、と勢いをつけて抱き着いた。