13分前

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4/7/2024, 11:08:11 AM

「帰り道にカレーの匂いがすると無性にお腹空くよな」
「うちおかんが今日カレーって言ってた」
「いいな。俺もカレー食べたくなってきた」
「じゃあうち来る?親も兄もばあちゃんも皆ちゃんといるよ、カレーだから」
 おかん絶対いいよって言うだろうし、と提案して気付く。初めての彼氏を家に呼ぶ理由が「今日カレーだから」なことあっていいのか?いいわけなくない?
「ご、ごめん」
 不躾な提案を、と謝りかけたその瞬間。
「…それは…ちゃんとお土産買って、ご家族に迷惑じゃない、タイミング…がいい…」
 ぼそぼそ聞こえるどこか掠れた小さな声。暗くなりつつあるのにやけに赤い顔をしているものだから、笑ってしまった。


"沈む夕日"

4/6/2024, 10:53:30 AM

「昔やったホラーゲームに眼球愛好家が出てきてね」
「へー」
「そういうの、オキュロフィリアっていうんだって。調べると結構色々あるみたいで…あれも多様性なのかなぁ」
「時代が追い付いてきたのかもな」
 何の話?と思いながらそんな当たり障りのない返しをすれば、彼女も小さく頷く。かと思えば、「ねえ」とやけに柔らかな声。
「話は変わるんだけどね」
「うん?」
「目の色、綺麗だよね」
 本当に話が変わったのかをまず教えてほしい。


"君の目を見つめると"

4/5/2024, 11:56:23 AM

「もっと星、見えたらいいのにね」
「今は時間がまだ早いかもな」
「そっか…。じゃあ一回解散して午前二時フミキリに再集合しよ」
「見えないモノを見ようとしてる?」
 担ぐ望遠鏡がねぇわ。


"星空の下で"

4/4/2024, 12:26:42 PM

 スマホを触って、机に突っ伏して、またスマホを触って、俯いて。そうして周囲に馴染めず1人で必死に時間を潰す幼馴染みを遠目に、にーんまり笑う。
「やっほ!なーにしてんの?」
 ぽんと背中を叩けば、途端にぱっと明るくなる顔。あー、かわい。


"それでいい"

4/3/2024, 12:45:01 PM

「無人島に1つだけ持っていくとしたら何持っていく?」
「えー?なんだろ…」
 つーかそれ心理テスト?と友達に首を傾げたその時、そっと背中をつつかれた。振り返ると、後ろの席の彼女が顔を寄せている。
「私、持っていかれてもいいよ」
「えっ…お、え!?」
 この質問の答えが立候補されることあるんだ。


"1つだけ"

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