天気の話なんかじゃない。
ただ、僕が話したかったのは、
僕が何を好きで、何をしたくて、何を考えているかってこと。
僕の話に興味を持ってくれないから、天気の話をしただけ。
それなのに、あなたは自分の話ばかりで、僕の話を聞こうともしない。
そして、天気の話しかできないの?って。
どんなに考えて話しても興味を持ってくれないなら、天気の話をするしかないだろう。
天気の話なら、無視されたって、流されたって傷つかないから。
本当に僕が伝えたかったのは、僕の話を聞いてほしい。
ただそれだけ。
他愛もないことだけど、あなたに聞いてほしい。
ただただそれだけなのに。
何を願おう。
月に何を願おう。
明日が当たり前に来ることを願う。
明後日も、
その次の日も、
そのまた次の日も。
自分に未来があると願いたい。
逃れられない呪縛。
それはきっと、自分で自分にかけたもの。
かけたはずの自分さえ気づかないくらい、
すごく自然に、巧妙に縛られている。
日に日に少しずつキツくなるその呪縛。
それなのに、それを自分の信念だと履き違えて、
自分で自分をさらに縛り続ける。
自分で自分にかけたことさえ気づかないのに、
ましてや呪縛から逃れるなんて想像つくはずがない。
私は今もきっと逃れられない呪縛の中に生きている。
透明な水に自分が映ったら、どんな風に映るだろう。
何だか見えてほしくないところまで、見えてしまいそうで怖い。
自分でも気づかない?
気づかないふり?
見たくない?
認めたくない?
そんな自分のことを、
そんな自分の姿を直視することになりそうで。
透明な水のその清らかなパワーは、
人を浄化する力を持つ一方で、
人に現実を直視させる、
鏡のような、残酷な力も持っている。
ただ、その透明な水の力の向きを変える力を
自分自身が持っていることを人は忘れてしまう。
見たくない自分の姿を見ることで、次に進むことができる時もある。
結局、透明な水に映る姿をどう捉えるか、私次第なのだ。
理想は幻想。
あなたが私の理想どおりになれないように、
私もあなたの理想どおりにはなれない。
理想に答えようと頑張れば頑張るほど、
あなたの理想は高くなる。
きっと、それは私も同じだろう。
理想を持つことは大切で、
高い理想があるから頑張れることもある。
でも、理想に縛られて、苦しむのはもうやめた。
あなたがあなたでいたいように、
私もわたしでありたい。
それを認めてくれることが私の理想のあなた。
そんなあたなを求めること自体、私の理想が高すぎるのは分かっているのに。