11/29/2023, 9:36:05 AM
盲目の巨人の足元に浮かぶ炎
人の病が治らない
白々しい顔をして みな不死身のくせに
狼狽えて床を叩けども
手が口々に弾け飛ぶ
己の恥ずかしい箇所を、
暴いて、触って、舐め回して、好き勝手に
蒼い病魔が精巣を吐き散らして唾を塗った
手垢をたくさんつけてベッドの下に眠っている
それがどうして愛と呼べるか
それがどうして憎と呼べるか
11/24/2023, 9:41:44 AM
計算づくめの甘い罪
梅雨前線ロッカーの三番目
実りのない冬がくる
「会いたい」それだけが連絡網
無意味な2年と6ヶ月が経つ
だから お前に呪詛を囁いている
何もひとりで成せぬお前を
ただ脳裏に刻んでいるから
11/2/2023, 6:34:40 PM
理性を解いて暗闇と融ける
喉を通る不快な感触
手汗がまだ止まらないから
あたしと早く踊って頂戴
10/1/2023, 2:24:54 PM
目の裏で蚕を飼う
ねばねばした昼の夢と 故人の肖像
何故嘘をつけないか
喉焼く痛みを何度も
何度も
おまえの細い首を撫でる様に
汚れた快楽
角膜がタンゴの唾とフェチズムの吐瀉物で潤う
手が震えて何も言えない
それで その節 その覚悟
視覚が死んでも地殻は癒えぬ
戸惑いと 渦
8/23/2023, 1:01:02 AM
相対する家電の連続性
砂鉄のぶり返し
じっくりと べっとりと
足の裏で夢を編む
ヒトの居ぬ間に芽が開く
夢魔との対峙
冤罪と許容
ノート一面に描かれた
赤い斑点と肋骨
善と悪
朽ち果てた地上の楽園で