あまねこ

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7/21/2024, 5:32:45 AM

私の名前

私が生まれる前の夜、ぽつぽつと落ちていた雨。
その音を聴いた母は、私に「あまおと」を意味する名前をつけた。
私の身の周りでは、それは珍しい名前だった。幼い頃の私は「もっと可愛いくて、他の子にも多い名前が良かった」とよく思っていた。当時の私は、親が名前に込めてくれた想いがよく分からなかった。
けれど、成長していくにつれ、唯一無二のそれに愛着が湧き、込められた温かい想いも理解できるようになった。そして何より、名前の影響か、今の私の身近な人たちには「明るさ」や「太陽」を想像するような名前が多い。彼らは「雨天」の私を照らし、晴れに導いてくれるような存在。単なる偶然かもしれないけれど、私の名前が違えば、彼らに出会えていなかったのかも。
雨は、私にとって思い出深い。しとしと降ってくる音を聴いていると、なぜかとても安心する。もしかしたら、私がお腹の中で聴いた母の鼓動と生まれる前の夜の雨音を重ね、思い出しているのかもね。

7/19/2024, 6:13:49 PM

視線の先には
君の長くて綺麗な髪
そよ風に誘われて
泳ぐように動いている
その光景が
なぜだかとても愛おしい
はしゃぐ枝毛が
私の心をくすぐっているようだ

7/6/2024, 2:55:10 PM

「友だちの思い出」

君は、ひとりの私に一番に話しかけてくれたよね。

君は、困っている人を必ず手伝っているよね。

君は、いつも笑顔でどんな人にも優しいよね。

君は…って。君は私を「友だち」だって言ってくれたけれど。君は私の隣にいるんじゃ、もったいないくらいの人。結局、私が一方的に君を見ているだけ。これじゃ「友だちとの思い出」じゃなくて、"私が見ていた"「友だちの思い出」になってしまう。

7/4/2024, 8:44:19 AM

この道の先に
一体なにがあるだろう
いつもの帰り道か
通ったこともない知らない道か
明るくて広い道か
暗くて狭い道か

一体だれがいるだろう
親しいあの子か
大切なあの人か
大好きなあの子か
少し苦手なあの人か


何があり、誰がいるか
それが分からないからこそ
楽しみが生まれるのかも

6/24/2024, 1:54:22 PM

「1年後」

それは「終わりの始まり」の言葉

その言葉ひとつで

どんなエンディングにもできる

いっそ現実でも

はやくエピローグに向かえるのなら良いのに

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