海音

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1/22/2026, 10:24:33 AM

タイムマシーン

私はひとつだけ、後悔していることがあった。

高校三年間、片思いして、やっと付き合えた彼と別れたこと。

切り替えたくて、ひとりで京都に行った。

知らない街を歩けば、忘れられる気がしたから。

でも、駅前の人混みで、彼とすれ違った。

お互い、気づかないふりをして。

その夜、旅館の布団の中で思った。

もしタイムマシーンがあったら、あの時、声をかけていたのかな。

翌朝、同じ道を歩いた。

彼はいなかった。

タイムマシーンはなくてよかった。

あの一瞬が、私の答えだったから。

1/21/2026, 11:55:27 AM

特別な夜

おばあちゃんの家の屋上で、私は花火を見ていた。

将来のことも、人間関係のことも、頭の中で絡まって、
ほどけなかった。

夜空には星がいて、花火もいた。

どちらも同じように、きらきら輝いていた。

花火はすぐに消える。

でも、消える前には、ちゃんとそこにあった。

その夜、私は思った。

今の迷いも、いつか消える。

けれど、この夜みたいに、

確かに生きていた時間として残るのだ。