「窓から見える景色」
窓から見える同じ景色
代わり映えのない、何の変哲もない
ごく普通の景色。
毎日、毎日、同じ景色。
いい加減見飽きてしまった。
それでも、ふとした時に見たくなる
毎日、毎日、同じ景色
でも全く同じでは無いことも知っている
少しずつ、少しづつ分からないほど小さな変化を繰り返し変わっている
全く同じ時なんてないんだ。
人だって物だって景色だって、みんな時の流れと共に
少しずつ変化してる。
だから、見たくなる。
それに、この変わらない何の変哲もない景色が毎日
見れることが本当は幸せな事だってことも知っている
変わらないということは平穏だということ。
大きな厄災や争いが起こっていない何よりの証拠であるということもまた知っていた。
だから見飽きてしまった、この景色もたまにはじっくり見るのもいいなと思うのだった。
「秋恋」
紅葉が舞い散る道を好きな人と歩けたなら
それはどんなに素敵なことだろう
冬になる前の程よい気温のこの時期に
想い人を見つけられたらどれほど素敵なことだろう
想い人と、これからのイベントに思いを馳せる姿は
どれほど幸せなことだろう。
ハロウィン、クリスマス、お正月、バレンタイン
様々なイベントが控えている、この季節に恋人を作れたなら日々が楽しみでいっぱいになる事だろう。
しかし落ち葉が散るように、恋も実らず散ってしまう事もある。
冬はそんな寂しさを表しているようにも見えた。
中には恋すら出来ない事もある。
ハロウィン、クリスマス、お正月、バレンタインを
楽しみにしてる人が居る一方その行事を共にする人が居ない人、楽しみにしていない人にとっては
寂しさや孤独などを感じさせてしまう季節でもある。
周りが賑やかに、楽しそうにするなかの沈黙は
より一層、辛く、切なく、冬景色もまた同じように映るのではないだろうか。
秋はそんな楽しさと切なさが入り交じった季節のよう。
暖かさを感じる紅葉は冬になると散ってしまう。
草木も枯れ、殺風景になるが雪が降ると幻想的になる。
寂しさと美しさの調和は冬の恋模様を表しているようにも見えた。
「大事にしたい」
貴方に出会って
家族以外の人との関係を
また大事にしたいと思えた
この人と話していたいと、ずっとこの関係が続いて欲しいと思えた
諦めていた夢を、願いを
貴方はいとも容易く叶えてくれた
話すのが楽しくて楽しくて貴方からの返事が来るのを
楽しみに生活している私がいた
何も気をわず話せて、顔色を伺う心配もしなくていい。
いつ来るか分からなくて不安になることも無い、
貴方はきっと返してくれる。そんな確信が持てるほど
初めて家族以外の誰かを信用できた人
他の人には話せないことも自然と文に出来て
例え実際に会えずとも、声を聞けずとも
私は返事が帰ってくるだけで、貴方とこうして文を交わしあえるだけで以前より幸せな気持ちになれる。
目の前が明るくなった。
貴方が暗い視界に光を灯してくれた
大袈裟だって笑われるかもしれないけど
本当にそれくらい嬉しくて、私にとって貴方は光なんです。
貴方には言わないけど、とても感謝しています。
だからそんな貴方を私は大事にしたい。
途絶えてしまっても、離れてしまっても、一方的な気持ちになってしまっても、それでも貴方は私にとってとても大切な存在である事には変わりないから。
貴方の幸せを願っているから、これ以上は進まない。
逢えなくても、途絶える事があっても何もしない。
その時はただ受け入れるだけ。
これはそういう関係、それでも貴方に会うことが出来なくても、声を聞けなくても、いつか終わる関係でも、
それでも、いつか、いつか途絶えてしまうその日まで、貴方と手紙を交わさせて。
「開けないLINE」
通知は常にオフにしているから開かない限りメッセージが来ているか、そうでないか分からない。
だから余計に開けない
開いてしまったらメッセージが来ているか、来ていないのか分かってしまう。
がっかりしたくない。知りたくない。知るのが怖い。
知らないまま、来ているかもしれない。という想像に浸っていたい。夢を見たままでいたい。
来ているか、来ていないか分からない宙ぶらりんな、
ふわふわとした状態でいたい。
知らないままなら、がっかりする事も、辛くなる事もない。
でもいつかは開かなくてはいけない
そう分かっていても今日もまた開けない。
勇気が持てないまま時間だけが過ぎていく。