200色じゃ全然足りなそう。
こんな関係、終わりにしよう。
このままではお互いに傷つくだけだ。
だから、終わりにしよう。
きみにたったひとこと、「ごめんなさい」と言おう。
折角仲良くなったのに、あんな些細なことで喧嘩をして、そっぽを向いて。
こんな無駄な時間を、終わりにしよう。
目が覚めると、わたしはあなたになっていました。
わたしは、たくさんのひとから愛されるあなたを、遠目で羨ましく思っていました。
一瞬だけ、このひとときだけでもあなたになれて、嬉しかった。でも、わたしがあなたになったところで、向けられる目は『あなた』を見ているのです。
あなたはあなた。わたしはわたし。あなたはあなただから、すてきだったのです。
目が覚めると、わたしはわたしに戻っていました。
わたしも、わたしだからすてきだと、思えるように。
まずはあなたに、そっと話しかけてみるのです。
こころには、みなそれぞれ美しい花が咲いております。
ことばはその花へ降り注ぐ水となり、えがおはあたたかな太陽となって、花を元気にするのです。
自分の花にも、大切なひとの花にも、たくさん与えてあげてください。もちろんやさしく、丁寧に。花はとっても繊細で、こわれやすいものですから。
そうして大きく育った花を、あなたは誰に、渡すのでしょう。たくさんの愛で育った花を、あなたは誰から、貰うのでしょう。
いつかくるその日まで、大切に、たいせつに。
こころが限界だった数年前。
冷蔵庫から卵を取り出した時に手が滑り、床へ落下させてしまいました。
たったそれだけのことなのに、いえ、むしろこれがきっかけだったとでも言うように、こころがぱしゃりと音を立てて壊れるのを感じました。
その時、ふと頭に思い浮かんだ友人へ、助けを求めるように電話をかけました。その友人は少し離れたところへ住んでおりしばらく会っていなかったのですが、何の隔たりもなくすんなりと話を聞いてくれました。
その友人にしてみれば迷惑だったかもしれません。でもそんなことはおくびにも出さず、昔の記憶と変わらぬ声で接してくれることに、こんなにも良き友人がそばにいてくれたということに、涙が出てきました。
いまさら自分の不甲斐なさを嘆いたところで、どうにもならないことは分かっているのです。でも、ただただ聞いてほしい時もある。落下しているわたしの腕を掴んで引っ張り上げてくれた友人には、感謝しかありません。
ありがとう。おかげさまで、生きています。