きつね

Open App
3/16/2024, 5:48:34 PM

その一歩、あと一歩が踏み出せない。だって怖いのだ。何があるか分からない。何か起きないとも限らない。失敗をする可能性が確実にゼロではないことが、とてもとても怖いのだ。生きている以上仕方のないことだけれど、その失敗がもし取り返しのつかないことだったら?何もかもを失ってしまうおおごとだったら?
怖いのだ。こわいのだ。成功以外が、怖いのだ。成功以外ではだめなのだ。いや、厳密には『だめ』なのではない。命を落とすことはないとしても、生きてつらいことに直面し、面倒ごとになるのがいやなのだ。そう、嫌なのだ。単純に。
ことなかれと見守って面倒になることもままある。でも、でも、でも。

ああ、一番面倒なのは、怖がりの自分ではないか。

3/8/2024, 3:22:54 PM

心身を大事にしてほしいのです。
もしかすると耳にタコができるほど聞いたかもしれませんが、それはあなたのことを本当に心配しているからです。
からだもこころも、大事なものです。大事にしないとどうなるかというと、頭がうまく回らなくなったり、文字がきちんと読み書きできなくなったり、人と話すのがおっくうになったりします。
そんなことを言ったって、大事にできないときもあります。頑張らないといけないときもあります。痛いのをがまんしないといけないときもあります。
そのときは、そのあとは、よく頑張ったと、もう大丈夫だと、大事にしてあげてほしいのです。
自分の大事なひとたちも、やさしく大事にするために。

3/4/2024, 4:42:47 PM

君に何かをしてあげたくて、楽しく思ってもらいたくて、色々なことをしましたね。でもそれがただのエゴだと気づいたのは、だいぶ経ってからでした。
しすぎるのもよくないことだと学びました。何ごともほどよくといいますが、むずかしいものですね。
ほんとうに君のためにと思うのなら、何でもしてあげるのではなく、信じて見守る方がよかったのですね。

ああ、いえ。取り止めのない話です。

3/3/2024, 4:24:50 PM

お内裏様を母と一緒に箱から出して、部屋に飾る。美しいお顔立ちは何年経っても変わらず、ガラスの中で静かに微笑みをたたえている。
家が変わっても、わたしと同じ年を歩んでくれたあなたたちへ。
大きな大きな、感謝を込めて。

2/25/2024, 5:46:08 PM

こころの空が、もう長いこと晴れない。物憂げに曇ったかと思うと、しとしとと静かに雨が降り出した。肌にまとわりつくような湿気を含み、どんなに拭っても重苦しく、次第に息まで苦しくなってくる。
膝を抱えて雨ざらし。太陽のあたたかさを思い出しては、なれの果ての海に溺れていく。下から見上げた水面が揺れる。まだ届くのにと期待を持たせる。
どうせ届くことはない。太陽など二度と見られない。
そうして、また深く逃げていくのだ。
あたたかいと知りながら、その水面の向こう側へもがくことが、とても苦しいから。期待が潰えてしまうのが、とても怖いから。
岸への上がり方を、自ら忘れてしまったのだ。

Next