小学生からつけてる日記帳。
これだけが私の心の居場所───
「いい加減にしてよっ!!」
「そっちが悪いんだろ!?」
親は毎日毎日喧嘩ばかりで、
「あの子ってなんか、変だよね」
「気持ち悪いし、無視しようよ笑」
学校では友達もいない。
そんな私にも救いはある。
日記帳だ。
今日あったことや、感じたことを心のままに書く、その瞬間が1番落ち着くのだ。
そして....これが私の最後の日記。
8/6
今日は、最後の日だ。
日記を付けるのも最後になる。
町も世界も混乱してるだろうなぁ...笑
そして私は飛ぶことにした。
空高く、宙を舞う風のように。
「さぁ、人生最後の日記だ...!」
そう言って私は、日記を片手に堕ちていった。
あとがき
みなさんは日記をつけたことありますか?
私はよくお遊びでつけてました笑
今思うと、そんな時間もかけがえのないものだったんですね。
「人生日記」
#私の日記帳
(懐かしい、海の匂いだ)
私が目にしている海はあの頃と変わらない、深い深い青色だった。
ポロッ..
不意に涙がこぼれた。
周りには誰もいなくて、でも、凄く心地よくて....
暖かい───。
ポロ..ポロ...ポロポロ
涙がどんどん溢れてくる。
「グスッ..ヒグッ...」
誰もいない海には、枯れた声と波の音だけが響いていた。
海は私に寄り添うかのように、近づいてくる。
そんな海に応えるかのように私も、海に近づいていく。
プクプクプク...
とうとう暗い底についた時、空からたくさんの手が伸びてきた。
驚いていると、
「おいで」
という声が聞こえた気がした。
その声につられて、私は空に昇っていった。
あとがき
海ってきらきらしてて綺麗ですよね〜!
私は泳げないんですけどね(苦笑)
「海と声」
#海へ
「ふぅ、っ....」
テストを解き終わった私。
カリッ..カリカリ....
周りにはまだ解いている人、頭を抱えている人もいる。
「残り5分です!しっかり見直しをしてください!」
という先生の声が聞こえる。
(正直見直しとか、めんどくさい...)
そう思いつつも、テストを見ていく。
✓....✓..✓...✓.....
(なんだ〜、あってるじゃんっ♪)
少し安堵していると...
「裏の問題も!念入りにですよ!」
「....ぇ?」
急いで裏を返すと、白紙の問題があった。
しかも説明文だ。
(あぁ、こんなことなら....)
もっと真面目に見直しておけばよかったなあ、
あとがき
私もこんな経験あります笑
見るって凄く大事なことだなぁと思い、書いてみました!
「見る大事さ」
#裏返し
学校に行かなくなって、何ヶ月が経っただろう。
春の風が吹いていたはずの外は、すっかり梅雨の匂いが漂っていた。
ポツ..ポツ...サーーーー.....
「雨降ってきちゃった..」
私は俗に言う不登校だ。
別に虐められているわけじゃない。ただ、行くことを身体が拒否してくるだけ。
両親はとっくの昔に亡くなった。
悲しくも何ともないけど、少し寂しく感じる。
ピーンポーン
(また来た...)
「つーゆーきーさーーん!!」
彼女は日向夏美、いつもプリントを届けてくる変わった人だ。
「もう、来なくていいって言ったでしょ、(呆)」
「え?でも、、露木さんが心配だよ...」
「っは?」
驚いて硬直していると、日向さんが続けて言った。
「だって露木さん、いつも暗い顔してるし、」
...気づかなかった。私はそんな表情をしていたのか。
「私が、、少しでも露木さんの役に立てるといいなって!」
そう言い、彼女は笑う。まるで、夏の太陽のように。
その瞬間私の心の雨は、元から晴れていたかのように止み、ほんのり暖かくなった。
..ポロッ
今までのことが溢れ出すように流れてくる。
父親が病気で亡くなったこと、母親がその後を追い自殺したこと、
「ッええ!?なんで泣いてるの!?」
そうか、私が学校を拒否していたのは...
.....ありがとう、日向さん。
あとがき
梅雨ってじめじめしているけれど、その後の晴れた太陽とかを見ると心が暖かくなりますよね!
「心と梅雨の日」
#心の健康
お昼休み。
いつも通り弁当を食べていると、外から音が聴こえた気がした。
音のする方に向かうと、音楽室に辿り着いた。
ギィ..
重い扉を開ける。
すると、鳥の歌声のように軽やかなフルートの音色が耳に入った。
そしてその音色を奏でているのは、同じクラスの森河だった。
.・*’’*・.♬.・*’’*・.♬
驚いて硬直している俺のことを気にもとめず、森河は吹き続けた。
時間も忘れて聴き惚れていると、不意に日差しが差し込んだ。
「っ....」
眩しさが消え目を開けると、森河がこちらを見て、微笑んでいた。
その姿はまるで、森の精霊の様だった。
あとがき
音楽!素敵ですよねぇ。
皆さんはどんな音が好きですか?
私は低音の楽器が大好きです!☺️
「運命の音色」
#君の奏でる音色