ただ君だけ
君だけなの、どす黒く濁ったこの世界で君だけは純粋な色を纏っている。
汚したくない。綺麗なままでいて。
君を傷つけるものは全て壊す。安心してなにも怖くないよ。大丈夫。
君だけは絶対になにがあっても守るから。
すれ違う瞳
貴方は私を見ない。
会うことのない目線は一生続くのだろうか。
貴方はいつもあの子のことを見ている。
叶わない。
私はうつらないのだろう、君の瞳に
好きになれない、嫌いになれない
自分のことも他人のことも、好きにも嫌いにもなれない。
いや、ならなくていい。だって、今までそれで困ったことなんか一度もないもん。
人に感情を抱いていちいち気を取られていたら、私が疲れる。他人も巻き込んじゃうかもしれない。面倒くさいのは嫌。楽に生きたい。
好きも嫌いも興味ない。みんな普通。特別もない。
それがベスト、生きやすい。
はずだよね。
桜
クラスが違うからめったに会うことはできない。
みんなで想い描いた夢。いつか、みんなでお花見をしたいと。
六年以上ともに過ごしてきた仲だから、いい関係だと思っていた。
年月を重ねれば重ねるだけ仲良くなるものだと勝手に思い込んでいた。実際は全然そんなことなかった。
色んな人と交流していくと、考え方も変わるみたい。
数ヶ月会わないうちにみんな人が変わったように見えた。
みんなで語った夢。
まだ、時間はある。
けど、関係が複雑になっている今、私たちは全員で再び集まることはできるのか。
どこで間違った?誰が悪い?
私が過去に固執し過ぎなのか。みんなは前に進んでいるだけ。
動けないでいるのは私。
過去に縋る。楽しかった日々を反芻する度に心が渇く。
所詮は夢。
桜が咲くこの時期、以前なら綺麗だと思えた桜も、今は、できることなら視界に入れたくない。
記憶
もしもの話、私の海馬が弱りきったとするよ。
貴方のことも覚えられなくなって、愛の一方通行が永遠に続くとわかっていても、それでも、私を愛し続けてくれる?
それとも、貴方は私を見捨てるかな?