君と一緒にどこまでも
四つ足から三本足まで、いつまでも
地に背をつけて、君が背伸びしなくなるまで
骨の欠片になって、ごく小さな君になるまで
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►君と一緒に
影の君について
ありきたりだけど書く
またやってしまった
同じような色のものが多いのがいけないのか
かといって組み合わせたまま洗うのはおかしいし
毎日洗濯機を回すのはもったいないし
大学生になって
一人暮らしをはじめて
何度も靴下をはなればなれにしてしまって
そして
今日もやってしまった
干すときはまあ、なんとかなる
履こうとしたときに困るのだ
靴下を
正しい組み合わせで
迷子にしないで用意できるようになったら
一人暮らしも一人前だろうか
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►はなればなれ
ちょっと情けない話です
ある芸能人さんが、「綺麗な靴下を自分で準備できるようになったら大人」と言っていたのを思い出します
彼らを囲う薄茶けた段ボール箱
川の水を吸って足場が柔らかくなっていくだろう
いっそ底が抜けた方が彼らのためだろうか
小さな彼らは
川の流れを泳いで渡っていけるだろうか
川底に身を沈めるのだろうか
引き裂かれ
身一つで
川の流れの果てに連れ去られていくのだろうか
何故あのような仕打ちを受けなければいけないのか
なぜ祖母は猫を嫌うのか
ナゼ閉じ込め、更に川に流したのか
3匹の子猫は川に流したのだという
祖母の発する音を聞いた
訳も行方も
わからぬまま
彼らは川の冷えた水に浸り
私は足場が沈んでいくような感覚に陥った
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►子猫
幼い頃、身近な人のぞっとする一面をみた時の話
無力でした
胸糞悪い話ですみません
秋風に背を押され
火照る体をしならせて
たんたんとリズムを刻みながら
赤いタータンを駆け抜けます
朝の秋風は頬をなぞって赤く染め上げて行き
夕方、強まった秋風に木の葉のように煽られて
主導権を渡さぬように走ります
秋風とかけっこしていた
そんな頃がありました
いつまでもどこまでも
風と共に
駆け巡って行けそうに思っていた
あんな頃がありました
彼方に遠ざかっていった秋風は
私のどこかに残っているのでしょうかね
今は街角を
落ち葉踏みしめ、歩く私です
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►秋風
陸上部で走っていた頃がありました。
運動会も持久走大会も比較的楽しみながら走っていました。
もちろん筋肉痛はひどいし、呼吸は辛いし、きれいな思い出ばかりでは無いのですが、今日はきれい目な思い出として書き出せました。
走っていて、道端からごはんの匂いがしてくるのが好きでした。
青い以外の空
そんな空をみる時間はちょっと特別に思う
ピンク色に染まった可愛い朝焼け
レモンイエローから群青色にまで変化する複雑な夕焼け
モノトーンで白寄りだったり、黒寄りだったりする寒空
青空の色も色々あって
吐き出した白い息に、深い青色が濁ったりもする
星や雲や、グライダーや飛行機が模様を描き加えてリズムを作っていたりもする
ちっぽけで、ありきたりで
書き出す意味がなさそうな空の話も
敢えて書き出してみたら
あれも、そういえば、と
出番が少ない思い出の風景が溢れてきた
何時まで続けられるかわからない、素材集めの日々
取り留めもないことで点描画も作れるはず
作ってみせる
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►意味がないこと
朝焼けを見て思い付いた、ちょっと飛躍がある話
朝方は空の色が色々ある気がしていて好きです