秋風に背を押され
火照る体をしならせて
たんたんとリズムを刻みながら
赤いタータンを駆け抜けます
朝の秋風は頬をなぞって赤く染め上げて行き
夕方、強まった秋風に木の葉のように煽られて
主導権を渡さぬように走ります
秋風とかけっこしていた
そんな頃がありました
いつまでもどこまでも
風と共に
駆け巡って行けそうに思っていた
あんな頃がありました
彼方に遠ざかっていった秋風は
私のどこかに残っているのでしょうかね
今は街角を
落ち葉踏みしめ、歩く私です
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►秋風
陸上部で走っていた頃がありました。
運動会も持久走大会も比較的楽しみながら走っていました。
もちろん筋肉痛はひどいし、呼吸は辛いし、きれいな思い出ばかりでは無いのですが、今日はきれい目な思い出として書き出せました。
走っていて、道端からごはんの匂いがしてくるのが好きでした。
11/14/2023, 1:04:06 PM