H₂O

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9/23/2023, 2:30:27 PM

ジャングルジム


子どもたちの笑い声が聞こえて、目を開けた。
ブランコを揺らしたり、ジャングルジムを登ったり。各々好きなことをしながら、楽しそうにしている姿を見て、羨ましくなる。
きっとあの子たちの悩みなんて、自分のものと比べたらなんてことないものなのだろう。いや、比べること自体間違いか。
はぁ、とため息をつく中、遠くで手を振る少女がいた。

9/22/2023, 2:30:39 PM

声が聞こえる


ふと、声が聞こえた気がして顔を上げた。
誰もいるはずなんてないのに、聞こえたその声がひどく懐かしい気がして。
なぜだか涙が出そうになった。呼ばれたその名前は自分のものではないのに、思わず反応してしまう。
「愛してる」
考えるよりも先に口走ったその言葉に驚くと同時に、涙が出た。

9/21/2023, 2:06:53 PM

秋恋


秋が来たら、きっと人肌が恋しくなるね。
君はそうやって、なんてことない声で言った。
「じゃあ、秋が来たら付き合ってくれる?」
そう問いかければ、君は呆れたように笑って首を振った。

9/20/2023, 2:17:11 PM

大事にしたい


君は誰のことを思い浮かべるんだろう。
家族かな、友だちかな、それとも好きな人とかだったりするだろうか。
誰かのことを大事にしたいと思う気持ちをちゃんと自分にも向けることができるのなら、きっと幸せだろうな。

9/19/2023, 1:32:12 PM

時間よ止まれ


些細な願いだった。
永遠は残酷だけれど、時にそれは痛みを先延ばしにすることができる。ただその一瞬を先延ばしにするために、願った些細なものだったのだ。
しかし、世界は決して優しくはないから。
止まった時は、動き方を忘れてしまったかのように動くことをやめ、永遠となった。
ああ、違うんだ。願ったのは、きっと、そういうことじゃないんだよ。

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