『こんな夢を見た』
大切な人がどんどん死んで行く世界。
自分だけが生き残る。
取り残された人がどんだけ辛いか私には分からない。
だけど、夢に出てくるんだ。
目を閉じれば残酷な世界にいける。
いつ誰が死ぬかなんて分からない。
あの時、一緒にいたら。
あの時、喧嘩をしなかったら。
あの時、すぐに救急車を呼べたら。
あの時、勇気があれば。
絶対後悔することがあるだろう。
一晩で怖くなってしまう。
どうしよう。やだ、やめてっ。
考えたくないのに想像してしまう。
私は目の前で大切な人を失い、独りになる夢を見た。
『タイムマシーン』
何夢を見ているんだ。
タイムマシーンなんてこの世に存在しない。
今日は1度きり。
365日、全部有効に生きるのは難しいこと。
「悔いがないよいにくらす」
そんな目標、守れるわけが無い。
だけど、黒歴史が作れるのは今だけだ。
失敗したっていい。
つまずいたっていい。
生きていればなんかはあるさ。
でも、タイムマシーンがあったら言ってあげたい。
小さい私に、
「お父さんお母さんを大切にね」
「今を精一杯楽しんで。」
と。
『特別な夜』
今日は特別な夜にしよう!
友達に言われた。
具体的に聞くと、パジャマパーティー・菓子パ・恋バナ。とにかく朝までおしゃべりらしい。
でも私はそれが特別には思われなかった。
私の特別。
ベットでぬくぬくしながら映画を見る。
ポップコーンを片手に抱える。
いつ寝落ちしても良い。
それが私を安心させる。
滅多に取れない時間。これは特別な夜だ。
人それぞれしたいことは違うんだな。
改めてそう思った。
自分の意見だけで縛り付けてはいけない。
友達との特別な夜。
2人の好きなことを合体させた。
良い夜に必ずなる。
『海の底・海』
海の底へ行きたい。
私は小学生の時、そう思った。
夢を見ている時は幸せだった。
どんどん想像が膨らむ。
ハートのひれを持った可愛い魚がいるんじゃないか。とてもすばしっこい猫がこっそりいるかもしれない。
でも、小学校の高学年になった私は違った。
海の底ってどうせ船の屑とか、古くて錆びている飛行機が墜落しているんでしょ。
ゴミ箱と一緒。
夢など見ていない。
事実だけを、正しいことだけを見ていた。
ネットに頼って色々なことをしる。
確かに便利で教育にはいいだろう。
だけど、楽しみがひとつ減ってしまったんじゃないだろうか。
考える楽しみ。すぐにはしれない楽しみ。
誰にも真似出来ない自分だけの世界を広げられる空間。
大人に近づいて行けば行くほど、隕石がどんどん近くなっていくようにその空間が崩されていく。
海のように、広々と、いくらでも夢を見られるそんな空間が僕は必要だと思う。
海は自分の心を洗う。良さを知れる場所。
現実と夢、どちらとも楽しめばいい。
泳げないのに海で泳ぐのも、日焼けしながら景色を見るのもどちらも楽しめばいい。
夢がないと生きていけないよ
『君に会いたくて』
いつも努力してきた。
周りに認められるために。
自分を押し殺して、人に合わせる。
これが私の生き方だった。
あの人に会うまでは。
あの人は私に、「自分らしさがないと美しくない」と言った。
最初は傷ついた。
だけど、私はあの人に認められるように努力した。
私は変われた。
みんなと楽しく、自分らしさを出せる。
前の自分より、何百、何千倍も楽しかった。
生きていくのが楽になった。
私はあの人に言いたい。
「ありがとう」
この一言だけでいいから。
だから私はひとつの目標を抱いて歩んでいる。
前の努力とは違う。
自分が本当にやりたいことのために努力している。
君に会うために、私はいくらでも努力する。
〈フィクション〉