『海の底・海』
海の底へ行きたい。
私は小学生の時、そう思った。
夢を見ている時は幸せだった。
どんどん想像が膨らむ。
ハートのひれを持った可愛い魚がいるんじゃないか。とてもすばしっこい猫がこっそりいるかもしれない。
でも、小学校の高学年になった私は違った。
海の底ってどうせ船の屑とか、古くて錆びている飛行機が墜落しているんでしょ。
ゴミ箱と一緒。
夢など見ていない。
事実だけを、正しいことだけを見ていた。
ネットに頼って色々なことをしる。
確かに便利で教育にはいいだろう。
だけど、楽しみがひとつ減ってしまったんじゃないだろうか。
考える楽しみ。すぐにはしれない楽しみ。
誰にも真似出来ない自分だけの世界を広げられる空間。
大人に近づいて行けば行くほど、隕石がどんどん近くなっていくようにその空間が崩されていく。
海のように、広々と、いくらでも夢を見られるそんな空間が僕は必要だと思う。
海は自分の心を洗う。良さを知れる場所。
現実と夢、どちらとも楽しめばいい。
泳げないのに海で泳ぐのも、日焼けしながら景色を見るのもどちらも楽しめばいい。
夢がないと生きていけないよ
1/20/2024, 10:25:31 AM