ねーま

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8/23/2023, 2:36:02 PM

海へ

盆を過ぎた夕方の海は静かだった。
ようやく自分は夏はすでに訪れていて、もう去ろうとしていることを実感した。
夏にやり残したことをこのビーチでやってしまおうと私は波打ち際まで走り、その勢いで服のまま海へ飛び込んだ。

びしょびしょになり砂浜に座った。
磯の香りとしょっぱい海水。この短時間が今年の夏の最大瞬間風速となった。満足して立ち上がりあたりを見渡した。誰もいない。沈もうとする太陽、波の音。
強い西日が自分を照らす。その影はやっぱり猫背で頼りなかった。

もちろん服の替えを持って来てる訳では無い。
服を思いっきり絞り、許容範囲の濡れ具合になってから車に乗って帰った。楽しくはなかった。でも、今年の夏を後悔する気持ちは無くなったと思う。
来年も寂しい夏を過ごすことになるのだろうか、不安な気持ちで薄暗い道を楽しい音楽をかけて家へと進んだ。



8/22/2023, 3:50:53 PM

裏返し

ある日、街を歩いているとレシートのような紙切れが私の足元に風に吹かれてやってきた。
その日の私は調子が良く、その紙をゴミ箱に捨てようと思い拾った。やっぱりレシートだった。
コンビニで軽食を買った明細が書かれていた。
ふと、レシートを裏返して見るとボールペンで
「足の指の爪を切る、必ず。」
と書かれていた。
私は、その紙を見てはっ、とした。
急いで家に帰りティッシュを床に敷いて爪切りで足の指の爪を切った。

この時期はサンダルになったりすることがあります。
足の指の爪は切りましょう。
私はこの活動を応援しています。

8/21/2023, 3:27:42 PM

鳥のように

家の中で飛んでいるコバエが鳥のように自由に飛んでいた。
飛び方がシケたコバエなら、アースジェットを水たまりができるまで吹きかけて殺すのだが、まぁなんせ鳥のように自由だったのでぼんやり目で追っていた。
しかし、自由とはなんなのだろうかと考え始めすごく自分自身、混乱し始めた。
やがてそのコバエは飛ぶのに疲れたのか白い壁に止まった。
やっぱり自由でも疲れるんだ。そもそも生きるということ自体辛いことなのだ。
という解釈にいたりコバエをアースジェットで殺した。
良いことをしたと思いたいが、小さな命でも勝手に私のような人間が審判したことは許されないことだと思う。
そんな罪深い私を神はどう審判してくれるのだろうか。

8/20/2023, 3:42:15 PM

さよならを言う前に

今からさよならを言いに行く。
さよならを言う前にまずしっかり身支度しよう。
シャワーを浴びて、いやその前に起きたらまずカーテンを開けよう。朝一番に日光を浴びることはすごくいいことらしい。
で、水をコップ一杯飲もう。これも体にいいらしい。
で、シャワーを浴びて、顔と髪整えてコンタクト入れて、歯を磨いて、タバコ吸って、もう一回歯を磨いて。
部屋にありがとうって言って家を出よう。
これで完璧な自分でさよならを言える。
さよならを言うときは大きな声で相手の目を見て
さよならを言おう。別にかっこつける必要はない。
さぁ、イメージもできた。過去一番のさよならを言いに行こう。

待て、誰に言うねん。

8/19/2023, 11:47:02 AM

空模様

今日、外で寝転んで空を見た。
夕方17時30頃。どことは言えないが、観光地。海岸で。
外で寝転んで空を見るのは小学生の時、外で無邪気に遊んでふざけまくってた頃以来ではないかなと寝転びながら思った。
もう今はあの頃みたいにふざけれなくなったし、笑えてない。なんか寂しくなって起き上がった。自分が来たときは誰もいなかったが、起き上がったときカップルと夫婦、二組が海を見ていた。
邪魔してはいけないので帰ろうとしたけど、夕日がきれいだったので写真を一枚。夫婦が良いアングルで入っていたのでお気に入りの写真になった。
その夫婦に写真を送りたくなったがいきなり知らない人に写真送りたいんでLINE交換しましょと言われても困るだろうから声をかけなかった。
自分はその辺に住んでいるが、この時期だから二組とも観光で来ているのだろう。
気をつけて帰って欲しい。

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