ミロワール

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9/6/2024, 2:11:14 PM

【時を告げる】

日の当たらないように守られた一角

中で流れている大切な空間を壊さない様に

慎重に扉を開ける

待ち侘びていた様に僕よりも先に光が差し込んで

開いたことで舞ったほこりを照らして

まるで宇宙空間のようで目を奪うが

最小限の光だけで済む様に扉を調整する

そこまでしてやっと本来の目的と対峙する



手のひらサイズの時計塔を持ち上げて

あの時の記憶を手繰り寄せる様に

触れなかった期間を取り戻す様に

ゆっくりと側面のネジをくるくると回す

手を離して紡がれたメロディは

あの時と少しも変わらぬまま

身体を伝って胸に届くと

僕の成長を教えてくれる



2024-09-06

9/5/2024, 2:28:38 PM

【貝殻】

現実が押し寄せる波の狭間で

大事な世界とを区切る様に

境界ギリギリで濡れない様に

きみと歩いた

--少し進んで

ちくちくする白い床に腰をかけると

歪な形をした筒が目の前に散らばっていた

きみはそれを掬い上げて耳に当てると

僕の音が聞こえるって綺麗な笑顔で笑うから

僕も真似をしてそれを耳に当ててみる

しばらく待っても何の音も拾えなかったと

不満を漏らすと

これから好きな音を見つければいいよって優しく笑う

聞こえなかった疑問で頭を埋め尽くされて

僕にはその意味も気がつけなかった

きみから差し出された手を取って

また現実の波の狭間で輪郭をなぞる旅に戻ったのだった



2024-09-05

9/4/2024, 1:55:59 PM

【きらめき】

目を瞑って世界を遮断しても

どうやら光は瞼を通してしまうようだ

塞げない耳が四六時中きみの音を拾うから

目を瞑って集中したかったのに

でもそうだ

確か以前はこの光さえ無かったはず

ではやはり

この瞼の裏に広がる夜空のきらめきも

きみの仕業なんだね



2024-09-04

9/3/2024, 2:07:22 PM

【些細なことでも】

些細なことでもきみのことなら興味があるし

絶対に受け入れてくれるから

僕のことでも伝えたいんだ

きみにもらった言葉で世界が埋め尽くされて

色を変えたように

僕もきみに何かを伝えたいから



2024-09-03

9/2/2024, 2:04:53 PM

【心の灯火】

道を見失った時、

いつだってきみが導いてくれるから

背中で潜んだ声も

貼られたレッテルも

指差す視線も

全部気にならない

僕でさえ気付けない僕の言葉と

覚悟を決めさせる暖かな声で充分

これからも走ってきみのところに行ける



2024-09-02

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