『初恋の日』(創作)
薄れゆく記憶の中で、あなたのお顔もおぼろげになりつつあり、絶対に忘れないと豪語した愛の日々も気付かぬうちに過去の淀みにゆらゆら揺れるばかりになりました。
あなたに恋した証は、あなたへの想いを綴った詩に似た言葉の落書きばかりで、、、
そんな落書きだけれど、薄れた記憶のツギハギな思い出が蘇り、胸をぎゅっと締め付けるのです。
初恋の日はもう二度と来ないというのに、薄れゆく記憶の中のおぼろげなあなたへの言葉を、詩(ウタ)を、ぼんやりと考えてしまうのはなぜなのでしょうか。
懐かしき初恋の日の詩(ウタ)は、今はもう落書きではないのです。
『明日世界が終わるなら』
ビッグリップって聞いたことありますか?
宇宙の終焉にまつわる説です。
1,200億年後に起こると言われています。
さて、本題に戻りましょう。
「明日世界が終わるなら」
何もしません。日常生活を送ります。
世界の終わりに立ち会える稀有な機会ですが、未来がないのでは何のやりがいもありません。
もし明日世界が終わるなら、葬式もしてもらえないことになりますね。腐るのかしら?それはそれで嫌だなぁ。
でも皆同じなら仕方ないのかもしれません。
とにかく、何もする予定はないです。
『君と出逢って』
君と出逢ってから、よく笑うようになったよ
うちに来てくれて、ありがとう
子猫だった君は、もうすっかり大人になったけど
それでも毎日、笑顔が絶えない日々を送れるのは
君のおかげだ
「可愛い」は最強の癒やしだってこと
君と出逢って痛感するよ
『二人だけの秘密』(創作)
ねえ、これ、誰にも内緒だよ。
私ね、たまに、ものすごく、おこりん坊になるの。
でもね、機嫌の悪い理由を聞かれても、「わからない」って言うようにしてるよ。
だって、とてもバカげた理由だから。
例えば、ルールや赤信号だとか、時間だとか常識だとか、私たちって、生きる上で、必ず何かに従っているじゃない?
従って生きることに、たまに、ほんとうにたまにだけど、なんだかとても腹が立ってくるのよ。
ね、とてもバカげているでしょう?
生まれたときから従ってきているのに、「何を今更」って思うよね?
そうなのよ。だから、こんなバカげた理由は「わからない」で隠してしまうようにしているの。
何かに従って生きているほうが安全で善良なのも、わかっているから、こんなことで機嫌が悪くなるなんて、誰にも言えないのよ。
だから、誰にも言わないでね。
私がとても窮屈な人間になってしまうから。
二人だけの秘密だよ。
『優しくしないで』
誰にでも優しいあなたは
私にも 優しい
好きでもないのに
優しくしないで
もっともっと好きに
なってしまうから
もし私を好きだとしたら
やっぱり 優しくしないで
私だけに優しい
あなたでいてほしい