まだ見ぬ世界へ!
こぼれ落ちた希望を
何度も胸の奥で拾い直す。
笑顔の裏に
言葉にできない孤独が棲んでいたとしてもーー
それでも私は
閉ざされた窓の向こうに
新しい風が吹くことを知っている。
まぶしさはまだ遠いけれど
この痛みすら、きっと道しるべ。
涙をひとつ置いて
私は歩き出す。
まだ見ぬ、あの世界へーー
最後の声
あの日、言えなかった言葉が
胸の奥で灯をともしている。
ごめんね、の代わりに
ただ黙って笑ったあの瞬間。
本当はずっとーー伝えたかった。
声にならなかった想いが
夜の静けさに溶けていく。
だけど今、ふと心に浮かぶひとしずくの光。
それは、あなたが残した最後の声。
「大丈夫、もう赦してるよ」
そんなふうに
あたたかくて静かな響きで
私の中に降りてきた。
だから今日、私は言う。
ありがとう、そしてーーさようなら。
小さな愛
そっと手渡された言葉に、涙がこぼれそうになる。
誰にも見えないほど小さくて
けれど確かに胸の奥をあたためる。
大きな声じぁなくていい
花のように咲いては揺れ、やがて実を結ぶように。
流れる時間の中で
少しづつ根を張っていく優しさがある。
小さな愛は、静かに、深く
世界を変えてゆく。
空はこんなにも
空はこんなにも広くて
こんなにも優しくて
こんなにも、すべてを知っている。
忘れていた願いも
まだ名もない未来も
高く高く吸い上げて
光にして返してくれる
遠くに見える雲の道は
ずっと前からここに続いていた。
迷ってもいい。立ち止まってもいい。
空は、いつだってそこにいて
何も言わず、私を見守っていた。
子供の頃の夢
あのころ信じていた世界は
もっと優しくて、もっと輝いていた。
拍手も称賛もいらなかった。
ただ、好きなことをして、笑っていられたらよかった。
でも今は、誰かの期待に応えるふりをして
心の奥でそっと諦める日々。
あの夢、まだどこかで眠ってるのかな。
ねぇ、もう一度だけ、手を伸ばしてもいい?