15着。
入着すらしていなかった。
嘘だ、とは一瞬思った。でも確かにこの目で感じたし、見た。
次々とわたしを追い抜かしていくライバルたちを。
––––悔しい、より約束を守れなかったことが嫌だ。
授業も、いつもは楽しい友人たちとの会話も、今は別のところでされているように遠く感じる。
大丈夫?と聞かれてもいつものように笑って大丈夫と言うだけ。
そう、いつも通りの僕を…いつもの気持ちで演じるだけ。ほら、笑って?
笑ってよ、笑えよ……わたし。どうして…涙なんかが出るんだよ…。
たとえ無謀って言われたって、僕は挑戦する。
夢は見るだけじゃつまらないから。
どうなるか分からない、けどわたしは無謀って言われてもね、“勝てる”に賭けるよ。
もちろん勝利の命運をコマにしてね
絶対に歴史に僕の名前、刻んでくるからさ。
勝てたら僕たちの蒼穹を見上げよう
【Make Debut】
初めてのレース。緊張と、勝利してデビューできるかの不安ばかりが募っていく
ふと、風が吹いた。風が吹き、雲が流れる。眩しいほどの青空が空をおおっている。
同時に、体が震えた。
不安より、“走りたい”そんな思いばかりが強くなっていく。そろそろ始まる。
────始めよう、僕たちの
ーー「始めよう、私たちの
物語を!
人ってのは欲望に抗えない。
それはおれも、あのコ達も同じ。
それともうひとつ、おれたちは“勝利への渇望”には抗えない
だってそれが、生きる意味であり使命。
おれたちのHeartに刻み込まれたInstinctだから
あるはずのないモノ、持てるはずのないモノを求めてしまう
みんなにあって、私にはないモノ。
ーー才能
ーーカリスマ
ーー運
全て──いや、私には他に足りないモノがあるのだろう。それが欠けているが故に他人を羨み、妬み、相手は悪くないのに嫉妬をして、勝手に嫌悪してしまうのだろう
そんな私自身を、誰よりも、私が嫌いだよ