『不完全な僕』
……これは相対的なものですか?
他人と比べるならば、私はこれまで何かで一番になったことがありませんので、どう考えても不完全ですね。
精神的にも肉体的にも思想的にも社会的にも、上には上がいるものです。
平均値と比べるならば、それはもはや完全ではない気がします。
仮に全ての能力が平均値を超えていたとしても、それを"完全"と言うには違和感がありませんか?
過去や未来の自分と比べるならば、そもそも比べようがありませんね。
というか、未来が分からない限りどんなものでも"完全"とは言いきれない気がします。
……それでは絶対的なものですかね?
絶対的に考えるならば、私は私しかいませんから、ある意味私は何時でも完全な私ですね。
しかしそうなると、逆に"不完全"という意味が分からなくなる気がします。
……なんだか難しいですね。
そもそもこの考え方で間違っていませんか?
それすら自信がありません。
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追記
調べてみたら、分かりやすく「完全」の説明をしてくれているサイトを見つけました!
自分は「完璧」と「完全」の意味を混ぜて覚えてしまっていたようです。
「完璧」は「これ以上ない状態」
「完全」は「全部そろっている状態」
簡単にまとめると、このような違いらしいですね。
……ナチュラルにタイトル回収してますね。
『香水』
香りを纏う。
少しの私が隠れる代わりに、私の好みを周囲に知らせる。
花の香りは益虫を呼び。
ハーブの香りは害虫避けに。
これは一つの選別なのだ。
私にとって益となる人。
私にとって害となる人。
私と嗜好が似た人を、香りを纏って惹き付けるのだ。
『空模様』
杪夏
秒読み
良い酔い宵
空見る君の悪いとこ
空見は気味が悪いこと
執着ゆえに現を抜かし
夢幻へと逃げていく
駆ける足元は薄氷へ
絵空事に夢中な君の
瞳に映る模様は如何に
『いつまでも捨てられないもの』 165
私は自分を捨てたのだと、そう叫びながら生きている。
自分を傷つけ、蔑ろにし、過去の夢をただの落書きと呼びながら生きている。
私が一番悲惨なのだと、不幸を競って生きている。
生きたくないとほざきながら、結局私は生きている。
どこにいても、何をしても、私が私である限り、私はいつでも生きている。
気付いているんだ。
それを前提として価値をつけるんだ。
最後に残るのは……命だと。
『誇らしさ』
朝目が覚めたらコーヒーを飲みます。
苦いけれどとても美味しくて、それは私の生活に一滴の味わい深さをもたらしてくれます。
毎朝コーヒーを飲みます。
どんな日であっても、それをすることで私の気持ちは少し晴れるのです。
強制はされていません。
責任もありません。
義務感もありません。
飲みたいから飲むのです。
私が、飲むのです。
そんな少しの……贅沢なのです。