『神様へ』
疲れた
もう……疲れたんだ
どうして何時もこうなるんだ
何故だ?
思えば僕の人生は後悔の連続だった
あの時こうしていれば
この時ああしていれば
いったい何度そう考えたことか
自分でも本当は気付いているんだ
その後悔が自分の怠惰と傲慢さによってもたらされたものなんだって
……自業自得なんだって
"どうしてこうなった"じゃない
自分で勝手に"こう"したんだ
『何故だ?』……我ながらとんだ愚問だった
どの後悔も僕が選んだことなのに
「あぁ、神様お願いします!
あなたが本当にいるというのなら、次の朝目覚めた時に僕を過去に戻してください。
僕にもう一度だけ、チャンスをください……っ!」
そうして泣きながら眠りについた男が……目覚めることは二度と無かった。
『快晴』 125
カーテンの隙間から射し込む春の陽気に誘われて、散歩へと出掛けることにした
小鳥が鳴き、花が咲き、蝶が舞う
まさしく春を感じられる散歩道を歩いて行く
歩く度に心地よい風が髪を撫でた
少しの眩しさを感じながら空を見上げてみれば、そこには雲一つない青空があった
「……今日は快晴か」
見惚れるほどに真っ青な空
そんな空へと手をのばす
春の快晴が優しくその手を包んでくれた
『快晴』 陽キャVer.
カーテンの隙間から覗き込む春の陽キャに誘われて、散歩へと出掛けることにした
空を見上げたらデデーンッ!!
めちゃくちゃ青いの!
青色しかなくてマジヤバって感じ!
雲一つないんだよ!
ヤバくない?!
普通こんなことってある??
いやマジで!
満員電車の中で急な腹痛に襲われた人の顔色ぐらい真っ青なんだって!!
……マジやばいっしょ?!
※初めに陽気を陽キャと打ち間違えたのが面白かったので、ついでに書きました!
……春の陽キャとはなんぞや?
『言葉にできない』
懐かしい夢をみた
朝6時30分、台所からの母の声に起こされる
寝ぼけ眼の私は、緩慢とした足取りで洗面台へと歩いて行く
冷っこい水で顔を洗えば、それが気付けとなっ
て意識がハッキリとした
そのまま歯を磨いたら台所へと向かう
歩く度に少しギシギシと軋む廊下を、美味しそうな匂いに釣られるようにフラフラと進んだ
台所の扉を開ければテーブルには既に朝食が用意されていて、母が私を見ながら『おはよう』と笑う
私も何だか嬉しくて、笑いながら『おはよう!』と返して席に着く
毎朝交わす『おはよう』の挨拶が、私は何故か大好きだった
1回言っただけじゃもの足りなくて、意味も無く2回3回と『おはよう!』『おはよう!』と繰り返す
その度に母も優しく『おはよう』と返してくれたんだ
そうして『おはよう』に満足した私は、目の前の朝食に意識を戻す
卵焼きにウインナー、大根のお味噌汁に焼き鮭の切り身、そして少しの漬物とご飯が並んでいた
焼き鮭の切り身は何時も母と半分こにして食べていた
母と二人、手を合わせて『いただきます!』
食べ終わった私が『ご馳走様でした!』と言ったら、母は決まって『お粗末さまでした』と返してくる
だから何時も私は『全然お粗末なんかじゃないよ!』なんて笑いながらまた言葉を返したんだ
懐かしい夢をみた
込み上げてきたものが何なのかは分からなかったが、最後に残った感情が自分に対しての怒りである事だけは確かだった
だから私は力一杯に……自分の頬を殴ってやったんだ
『春爛漫』
一つ生まれて春爛漫
一つ育てて春爛漫
桃色戦のフレーバー
喜色満面、春うらら
囀り囀る小鳥が待つのは
ロープウェイの終着点
ごったごったと返しに返す
春待つ人らの皮算用
わぁっと咲いたは春桜
さぁっと引いたは人の群れ
二つチャーチで祝います
二つ悲しいカタコンベ
やわこい風に包まれて
優しく両手で掬います
春春来た来た
春爛漫
宵もたけなわ
春爛漫
『それでいい』
これで良いのかな?
……これじゃ駄目かも
どうしようかな?
……どうしようもないな
こうした方が良いのかな?
……こうした方が良いのかも
調べてみたら分かるかな?
……調べてみても分かんないや
……なんかもう疲れたな
なんにも終わっていないのに
……なんかもう眠たいな
まだまだやる事たくさんあるのに
やっぱりやるしかないのかな?
……やっぱりやるしかないのだろう
これで良いのかな?
……これじゃ駄目かも
どうしようかな?
……どうしようもないな
こうした方が良いのかな?
……こうした方が良いのかも
調べてみたら分かるかな?
……調べてみても分かんないや
……なんかもう馬鹿みたいだな
ほんと何やってんだろう
……なんかもう嫌になるな
涙が出てきた
それでもやるしかないのかなぁ?
……それでもやるしかないのだろう
これで良いのかなぁ?
……これじゃ駄目かも
どうじようかなぁ?
……どうしようもないな
こうじた方がいぃのかなぁ?
……こうした方が良いのかも
調べてみだら……わかるかなぁ?
……調べてみても分かんないや