伝えたい
大好きなA先生へ
先生のことが大好きです。
優しくて、かわいくて、時にかっこよくて……
大好きなE先生へ
先生のことが大好きです。
おもしろくて、かわいくて、時にかっこよくて……
二通の手紙は、かれこれ一時間この状態。一向に進まない。
私にとって先生達の魅力は、この一文に尽きるのだろう。
……うん。
大好きなA先生へ
先生のことが大好きです。
優しくて、かわいくて、時にかっこよくて……
そんな先生のことを、ずうっと推していたいです。
大好きなE先生へ
先生のことが大好きです。
おもしろくて、かわいくて、時にかっこよくて……
そんな先生のことを、ずうっと推していたいです。
この場所で
街全体を見渡せるこの場所。
ここなら、いくら振り払ってもまとわりついてくる紙とサヨナラできるかもしれない。
早速、落ちてみた。
爪先から脳天まで貫く風は、私から無理矢理に紙を引き剥がして置いてけぼりにしていった。身が軽くなり、悟りを得たような気分を感じた。
そこで捉えた景色は、轟々とうなりながら猛スピードで迫ってくるようだった。
直ぐ、私の身に迫り来る運命を感じて息を呑む。
お終い―――
眠る『私』の身体は、間もなく落ちてきた紙に覆い尽くされた。
誰もがみんな
誰もがみんな 生きている
そんなようなフレーズを小学校で聴いた。あっ、「ぼくらは」だったかな?
『ぼくたち生きものはみーんな友だち!ぼくのキライな子にも友だちがいるから、その子もホントは友だち!いつかぜ〜ったいなかよくなれるんだ!』
あの曲を知った日、自由帳にそう書いた。
めちゃくちゃな理論だ。
ただ、そんな世界があったら面白いなと思う。
中学生の時は、ノートの片隅にこう書いた。
『人生なんてむなしい。何をしたって結局は死んで何も残らないのに、どうして勉強をしたり学校に通ったりしなければならないのか。才能のかたまりならともかく、何も残せない凡人が何かをする必要なんてないんじゃないか。』
花束
「先生、3年間ありがとうございました……!」
この学び舎で過ごした3年間を思うと、懐かしさと寂しさで胸がいっぱいになる。
敬愛する先生とも、大切な友達ともここでお別れだ。
いまにきっと新たな出逢いがあるだろう。きっと高校も楽しいに違いない。
それでも、この時ばかりは。
この3年間を共に過ごした友と。
私達を支えてくださった大好きな先生と。
別れる事を惜しみ、悲しまずにはいられない。
卒業式も、最後のホームルームも、門出式も終えて。
私達の贈った花束を大切そうに抱え持っている先生と、
最後の時を切り取る1枚を―――
スマイル
私のスマイルは無料じゃない。
私はアイドル。笑顔が嫌い。見ているだけで腹が立つ。
でも、私のファンは笑顔を求めている。
だからこうした。
『スマイル1回500円』
500円で笑顔をあげる。
貴方が求めるから。
見ているだけで腹が立つ。