夕づつ

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10/6/2024, 10:38:43 PM



  あなたが逝ったことで
  わたしの未来は光を失い

  夢も希望も憧れも
  どれもが
  儚く暗闇に消えてしまった


  心に僅に残る煌めきは
  過ぎた日の
  あなたとの想い出だけ

  その柔らかで暖かな灯火は
  何時もわたしを立ち止まらせ
  遠く過ぎた日へと誘う



  ああ
  一日に何度
  過ぎた日を想うだろう

  何度
  あなたを恋しく想うだろう



  今日もまた
  わたしは時のほとりで

  未来に向かって歩き出せずに
  立ち尽くしている






         # 過ぎた日を想う

10/1/2024, 12:15:56 AM


  窓の外は秋霖

  微かな雨音だけの部屋で
  わたしは
  今日も独り

  昨日も 
  一昨日も 
  その前も

  そして
  きっと明日も



  この部屋は

  あの日
  あなたが逝ってから
  全ての色を失くした
  無彩色の世界



  寂しさに耐えるわたしに

  「泣いてもいいよ」と
  秋の雨は
  寄り添うように
  降り続く


  


        # きっと明日も
        # 静寂に包まれた部屋
        # 秋
        #窓から見える風景


9/17/2024, 12:04:19 AM



   空が泣く
   あなたが泣く


   落ちる雨が
   天に昇ったあなたの涙なら

   あなたの
   此の世との惜別の涙なら

   わたしは黙って
   いつまでも
   この雨の中に佇んでいよう


   あなたを愛する方法が
   全て断たれた今

   せめて
   空で泣く
   あなたの涙に濡れながら

   遺された
   想い出を抱き締めていよう



   空が
   あなたが
   わたしが

   泣く




           # 空が泣く

9/10/2024, 11:38:36 PM



   眠りにつくまでに
   僕にください

   あなたの優しい声で
   おやすみなさいの一言を


   あなたを想う長い夜

   逢いたくて
   逢いたくて
   溢れる涙


   せめて夢の中だけでも
   聴かせてください

   僕の名を呼ぶ
   あまい声



  
   時の流れの中で
   色褪せることもなく

   心に棲み続けるあなたに
   二度と逢えない哀しみは

   今夜も僕を
   押し潰す




             # 喪失感

8/24/2024, 12:50:10 PM




  あのひとに
  二度と届くことのない
  この想いは

  もう
  小さな硝子の瓶に詰め込んで
  夜の海に流しましょう



  小瓶は月の光に照らされて
  きらきら輝きながら

  ゆらゆらと波に誘われ
  沖へ沖へと流されて

  遥か彼方へと
  消えてゆくでしょう





  小瓶を見送って
  空っぽになった心には

  日毎夜毎に
  涙の海が広がりはじめ

  あの夜
  流したはずの小瓶は
  
  心の海の波打ち際で
  静かにわたしを

  待っていたのでした





             # 海へ
      # 夜の海

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