あのひとに
二度と届くことのない
この想いは
もう
小さな硝子の瓶に詰め込んで
夜の海に流しましょう
小瓶は月の光に照らされて
きらきら輝きながら
ゆらゆらと波に誘われ
沖へ沖へと流されて
遥か彼方へと
消えてゆくでしょう
小瓶を見送って
空っぽになった心には
日毎夜毎に
涙の海が広がりはじめ
あの夜
流したはずの小瓶は
心の海の波打ち際で
静かにわたしを
待っていたのでした
# 海へ
# 夜の海
8/24/2024, 12:50:10 PM