突然に
着信音が鳴る
携帯画面には
あなたの名前
ときめく心
戸惑う心
ひと呼吸した後
選んだのは
今回も
無視…
留守番電話に残された
少しかすれたあなたの声が
短いメッセージを伝えている
「お声が聞きたくて電話しました」
嬉しさ半分
哀しさ半分
お互いの「未来」のために
より良い「明日」に繋げるために
震える指先で
あなたの声を
消去する
☆ 無視 (322)
# 哀愁をそそる
週末の夜は
わたしを素直にさせる
鏡に映る化粧を落した顔は
疲れていても
その眼は穏やかで優しい
部屋いっぱいに
あのひとへの想いを広げたら
問わず語りの想い出話しに
ひとり泣き笑い
淋しい心を潤して
秋の夜長は更けてゆく
# 鏡の中の自分(321)
今夜も 君に
「おやすみなさい」 と
LINEを送る
わたしの
安眠のための
おまじない
# 眠りにつく前に (320)
『永遠に』
この言葉の裏に潜む
哀しい嘘や裏切り
人の心の弱さ
脆さ 虚しさ
こころは
ころころ変わるから
こころと言うのだとか
永遠とは
いつまでも果てしなく続くこと
永遠の愛…
永遠の誓い…
流した涙は
真珠などではなかったけれど
無垢な気持ちで
もう一度
『永遠に』の言葉を
信じてみたい
あの日
あの時のように
# 永遠に (319)
あなたがいなくなった
この世には
わたしの理想郷なんて
どこを探しても
在るはずもなくて
あなたが居てくれれば
そこが
わたしの理想郷だった
# 理想郷 (318)