麦わら帽子ひとつにも
煌めく想い出がある…
想い出も
あのひとも
忘れる方法があるのなら
誰か
教えて
淋しくて
たまらないんだ
# 麦わら帽子 (241)
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月が雲に隠れた
この夜に
淋しさの海に
落ちました
淋しさは
身体中に
ジュワッと滲み込んで
心まで全部
淋しさまみれ
涙は
慰めにはなるけれど
いくら泣いても
あのひとに逢えない
淋しさを
消せはしないのです
わかっています
時間薬しか
ないことは…
☆ 淋しい夜 2(240)
あなたとの恋の終点は
悲しみの出発点でしかなかった
# 終点 (239)
あなたとの日々は
すべてが
過去形で
わたしの現在形は
哀しみと
淋しさばかりで
二人の未来形は
完全に
失われた…
月が雲に
隠れてくれたから
今夜は
思い切り
泣いてしまいそう
☆ 心模様 Part2 (238)
想いは
いつも還って行く
あの日のあの場所へ
夕暮れの海の上に
いまにも落ちそうに傾いた
下弦の月
二人だけの
安らかなひととき
恋の始まり
想いの始まり…
そうか!
あなたとの日々は
もう
「過去」なのだ!
「過去」という
その言葉に
その文字に
その響きに
あてはめて
愕然とする
淋しさが
一気に
雪崩のように
押し寄せてきた
☆ 心模様 Part 1 (237)
愛しいひとは
空の上…
それが
最初から決まっていたことなら
寿命とか
運命とか
そう思うしかないけれど
このやるせない悲しみは
置き去りにされた想いは
最初から決まっていたなんて
思えない
思わない
思いたくない
# 最初から決まってた (236)