あなたを亡くしてからの
わたしの世界は
無彩色
光の射さない
薄暗い部屋で
想い出だけを
抱きしめて
蹲り(うずくまり)
動けずにいる…
こんな姿は
あなたが望んではいないこと
わかっているよ
輝く太陽の下で
いきいきと前に進む
笑顔のわたしを
待っていることも
心配しないで
そのうちに
涙を
太陽に
乾かしてもらうから
笑顔も
取り戻すから
# 太陽 (235)
鐘の音は
祈りと
願いに
満たされて
空に
地に
響き渡る
この痛みを
この悲しみを
癒せ
鎮魂の
鐘の音よ
# 鐘の音 (234)
君と過ごす時間が
多ければ 多いほど
楽しければ 楽しいほど
君に逢えない日は
淋しさとつまらなさが
増えてしまう
どんなにつまらないことでも
君と一緒なら
特別な楽しさに変わる
不思議さ
# つまらないことでも (233)
透き通った陽射しを
紡いで
空の青さで
染めあげて
あなたへの
想いをこめて
一枚の布を
織りました
この布を帆にして
暗い夜の海へ
舟を出します
すべるように走る
この舟の行き先は
もちろん
あなたの夢の中
あなたが目覚める
そのまえに
朝陽が昇る
そのまえに
消えてしまう掟だけは
守らなければ
ならないけれど…
# 目が覚めるまでに (232)
雲よ
お願いだから
月を
隠さないでくれないか
淋しくて
淋しくて
暗闇にまぎれたら
きっと
泣いてしまうから
今夜は
月明かりを
消さないでほしいのだ
☆ 淋しい夜 (231)