はた坊

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1/28/2023, 2:21:03 AM

僕はあえて何も言わない。
彼女が夜な夜な遊びに行くのを。

むしろ『いってらっしゃい』と笑顔で送り出す。

これは僕の優しさだ。
彼女は自由でいるときが、一番素敵なんだから。

・・・本当は行って欲しくないんだ。




私はあえて笑顔で出かける。
彼が夜な夜な一人にでゲームするから。

むしろ楽しそうな笑顔で、不満な気持ちを出さないように。

これは私の優しさだ。
彼は笑顔で送り出すから、きっと私はいないほうがいいのだろう。

・・・本当は一緒に夜を過ごしたいんだ。


#13 『優しさ』

1/26/2023, 12:28:27 PM

飛び立ってから、数十分。

窓の外に見える景色は、煌びやかに輝く散らばった宝石の欠片のようだ。

また間近に見える星の縁へ光が一点に集まっていき、こちらはまるでダイヤモンドリングだ。

その集まった光がパッと輝いた瞬間、その星は陰の世界に覆われた。


そこに点在する人工的な光、それも少し緊張していた私を和ませてくれた。


ミッドナイト・アース


重力から解き放たれたスペースから、故郷の星をただただ何も考えず見つめ続けていた。


#12 『ミッドナイト』


1/25/2023, 10:38:35 PM

「助かったぁ」

タカトシは僕を見つけて、安心した表情で駆け寄ってくる。


「よぉ、無事だったか」

僕は笑顔で彼を迎えた。

彼にしたことがバレていないのか、不安な気持ちをグッと抑えて。


#11 『安心と不安』


1/24/2023, 1:29:10 PM

晴香様は輝いていた。

どこからどの角度から撮っても、美しく輝いていた。

太陽を浴びた女神だ。


無我夢中で撮影していると、女神の顔が逆光に一瞬なった。

ん?

何か多少の違和感を感じたが、
目の前にいる笑顔の女神を撮ることで必死だった。



撮影会は終わり、撮影した画像を家のパソコンでチェックしていく。

どれも美しい。
どれも麗しい。
どれも可憐だ。
どれも・・・

手が止まる。

あの時の違和感・・・。

手が震えだす。

そこにあったのは女神ではなく、
・・・悪魔の微笑み


#10 『逆光』

1/23/2023, 12:58:22 PM

・・・目が覚める。

夢を見ていた気がして、ぼーっとしていたが、カーテンの隙間から射す光の強さが気になった。

・・・・・・・・・

時計!

9時5分!

遅刻だ!


慌てて飛び起きるが、あたふたして体が言うことを聞かない。

どうしたっ、焦るなっ、どんな夢見たっけ、
そんなことはあとだ!


焦れば焦るほど、その場でジタバタするだけで一向に準備が進まない。

あーーーーーーーーーーっ!!!



・・・目が覚める。

慌てて時計を見る。

6時5分だった。


僕はほっとして二度寝した。


#9 『こんな夢を見た』

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