雨のふる日。
僕は雨の日が嫌いだ。
外に出られないから、アイツに色々されるんだ。
腰に生暖かい感覚が走る。
体中が電撃が走ったようになる。
目の前が歪む。
…これだからアイツは嫌いなんだ!
#雨に佇む
海へ向かってみた。
夜空と溶けた海が美しかった。
いつまでも見ていたかった。
星が海に溢れているようだった。
車を止め、靴を脱いだ。
砂浜を走る。
潮風が心地よい。
午前零時になったころ。
足を海に沈める。
冷たさに身体は竦むが、私は止まらない。
奥へ奥へ奥へ奥へ奥へ奥へ奥へ。
顔が隠れるくらいまで。
身体の力を抜いて…
意識が途絶えるのを待っている。
私が海に来た理由。
…それは…
#海へ
鳥のように
自由に空を飛べたなら
君と会えたのかもしれない
ネットでしか話したことないけど
一番一緒にいて楽しいのが
君なんだよ
#鳥のように
電車が出発する、あのプロロロという音。それと共に私は足を運んだ。
普通の駅とはまるで違う、近未来的ではなく、
空を走る電車。夕焼けに溶けてきれいな空を、私は走る。
私以外にも乗る人はたくさんいるみたいだけど
私専用の…いや、客室も用意された特別な列車。
夕焼けに溶けた列車内で、これまでの人生や、人生の意味、大切な人を思い返す。
悪くなかった。って言えれば十分だよね。
乗ってから49日後。優しい声が響いた。
「まもなく、終点。冥界。冥界。」
さて、死人である私は電車で無事に冥界にたどり着きました。
ここからは天国行きか地獄行きかを伝えられてから、私はその場所に行く。
天国とか地獄とか、信じてないけど。
行けるなら天国がいいなあ。
…あの人に会いたいなあ。
そう思いながら後ろを振り返った。
この世とあの世を繋いでくれた終点を、静かに眺めていた。
#終点
蝶よ花よ、貴方の美しさに
私は救われております。
どんな過酷な状況下でも
懸命に咲き 華麗に飛び
嗚呼 蝶よ花よ
どうか 安らぎを我らに。
…なんて信仰して育てないでよね。
肩身狭いわ。
#蝶よ花よ