「星空」。
美しいと良く言われる、あの星空。
私の地域では都会特有のライトがあたりにあって、
星空が霞んで見える。
星空の何が美しいのか、何もわからない。
家出をした日。
無我夢中で遠く、遠くに向かった日。
泣きたくて泣きたくて、
上を向いたら。
たくさん輝く星。
「お砂糖みたいで綺麗…」
意味のわからない単語が口から溢れでて、
とめどなく
眼球から星が溢れてきた。
#星空
毎朝教会で神に祈りを捧げる君。
心底 馬鹿馬鹿しいと思うものの、
君の行動原理を否定したくないから僕も隣で祈る。
僕が祈りを捧げるたびに君が
こちらをチラチラ見てくるのは嫌悪感からなのか好意からなのか。
引っ込み思案な僕には永遠にわからない。
だって君はもう他の子が好きで、僕には愛情の少しも与えてくれないんだし、
君は僕を裏で馬鹿にしてた、って話だって耳に入った。
照れ隠しなの馬鹿にしてたのか。
君の深層心理も、祈りを捧げていたことも、
僕の恋の行方も…
神様だけが知っているんだろう。
神様だけが。
そう思いながら
嫌われているってわかっているのに
゛君゛を神と信仰する僕。
僕の恋心も
゛神様゛だけが知っている。
信仰する神は 僕と君では違うんだよ。
ー神様って誰?
#神様だけが知っている
日差しが差してこないここの土地。
通称・魔女の街と呼ばれる所。
別に魔女が住んでる訳でもないし 普通に失礼だと思う。
そんなことを思っていた。
ある日、僕が森の奥に遊びに行った時。
少し痩せ細っている木がそこに立っていた。
遊び半分で揺らすと、
その木はこの街と別の街を繋ぐ木だったらしく
葉が全部落ちてきて、日差しがいきなり差してきた。
僕は初めての日差しに感動した。
こんなにも日差しは暖かいんだ。
すると 町長が顔真っ青にしてこちらに歩み寄ってくる。
「馬鹿者…!馬鹿者‼ここの土地は…ここの土地は…
魔女の街と呼ばれることで世界に面白がられて金を稼いできたんじゃぞ!
それなのに日差しが差してきたらただの街じゃ!おしまいじゃ!」
ジタバタジタバタと喋り続ける
町長を見ながら、
ふと思った。
━━街の住人たちの健康を犠牲にしてまで日差しを差さず、
それを笑い物として扱う町長こそが、
真の魔女だと。
#日差し
窓越しに見えるのは
愛する君の
空からジャンプする姿。
いいなぁ、わたしも連れてってよ!
#窓越しに見えるのは
あなたとわたしに
繋がってますように。
#赤い糸