onion cryer 330

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8/31/2025, 4:51:58 AM

♯ この世界には愛が存在します。


私と彼は愛の世界にいた。
いつだって2人きりで幸せに包まれた愛の世界だ。
ペアルックの服もキーホルダーも
全部2人の自己満でしかないけど
そんな些細なことで愛を確かめあって笑った。
確かめなくてもそこにずっと愛はあるのにおかしな話だ。
この世界には愛を初めになんだってある。
週末に行く遊園地はメルヘンな音楽で2人を躍らせて
その途中にあるレストランは2人の頬を落っことして。
ほらなんだってあるでしょ?
ただ一つだけ不可解なことがあった。
それは私たちの家の中に時々私の知らないアクセサリーとかおしゃれなコスメが落ちてることだ。
彼に聞いても知らないそうだ。
ここには2人きりだから頼れる人もいない。
だから彼を信じるしか術は無いのだけど
疑問は残ってしまうものだ。
ねぇそこに居たのは本当にふたりだった?

8/28/2025, 2:47:36 PM


きっとあの時まだ夏は涼しげだったんだ。
多分涼やかな昼下がりに見たんだよ。
青い空の下で、蝉の声を聴きながら
跡地に虚しく生い茂っている夏草を
だからこんなにも美しくて儚い歌が詠まれたんだ。
けどさ、この猛暑の中で同じ儚さを見出すことは、もう
生い茂ったはずの夏草もまた虚しいんだ。

8/27/2025, 10:08:44 PM

海にプールにBBQ
煌びやかなのはいいんだけど
ただ大量の宿題がここにある

8/26/2025, 5:20:05 PM



素足で歩いて痛かったからみんな靴を履いてるんでしょ?
ありのままでとか保険をかけるなだとか表面やめろだとか
いくら綺麗事をなぞったところで、
結局、内側から腐ってるだけなんだって。腐らせてるんだって
壊してるんだって、苦しめてるんだって、殺してるんだって
なんで気づけないかな。
素足のままで?ふざけるな

8/24/2025, 10:38:38 AM

♯25 はじめまして、小さな街と誰かと誰かと無口な誰かと

見知らぬ街に訪れた。
村人Aは「おかえり」と言った。
村人Bは「久しぶり」と言った。
選択肢は無言かもう1つ。
後者を選んで僕は「はじめまして」と言った。
村人AもBも後ろで黙てたCも変な顔して「そうだね」と言った。
どこに迎えばいいのかクエストが出なかったから
勇気をだして村人Cに聞いてみたら俯いて少ししたあと
こっちを見てどこかに行くから後を着いて行ってみた。
名前を聞いてもどこに行ってるか聞いても返答はなくて
ただまっすぐ、ちょっと曲がって、そのまままっすぐ。
無言のまま小さな家に着いた。
新しいクエストはまだ出ない。
村人Cは家の前で止まったままだから
1人で玄関の扉を開けた。家の匂いがした。
家の匂いって?なんだろ。それ
しゃがんで靴を揃えたら立ちくらみがして、
ぐるぐる回った視界のまま横の壁に手をついた。
壁には地面と平行な5センチぐらいの線が二、三本。
横の棚には仲睦まじい家族写真?
4人の。家族写真?誰の?
家を探索したらボロボロの箱を見つけた。
誰かの名前であっただろう拙すぎる暗号は頭の中も絡まって
なんか、いや、、あぁ頭が痛いや。気持ち悪い。気持ち悪い。
まだ次のクエストは出ない。
ただ、窓の外でうずくまって泣いている村人Cを慰めなくちゃ

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