陽月 火鎌

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7/24/2025, 12:38:15 PM


 もしも、過去へ戻れるのなら。今すぐにでも戻りたい。
 その過去で私は、今度こそ破滅を止めよう。
 そして破滅を止めたあとは、私が元いた未来へ戻り、終末を見届けるのだ。
 それが、原因を止められなかった愚か者の責任だから。
【後悔には過去という重石が乗っている】

7/21/2025, 12:47:53 PM

 あの子はいつも輝いている。
 いつ見ても、どこに居ても、輝いている。
 月みたいに優しく、太陽の様に明るい。
 本当に、星みたいなあの子。
 私も、あの子になりたい。
 あの子を追って、星になりたい。
 星になって皆を、仲間を照らしたい。
 でも私は、あの子の仲間ではあるけど、真に仲間とは言えない。
 あの子は正に主人公。だけど私はただのモブ。
 それも、悪人に堕ちてしまう、どうしようもないモブ。

 そう、私は………悪の誘いに、乗ってしまった。

 私が、あの子になれる。
 あの子になって、あの子と同じ星になって、輝ける。
 そんなことが出来るって、彼が囁いた。

 あの子を、星を追うために私は一度……地に落ちよう。
 それがきっと、一番の近道だろうから。
【欠片は星に憧れる】

7/20/2025, 4:02:08 AM

 飛びたい、この空を。
 そうしたら、交通費が掛からないから。
 外気に触れるから、暑さも寒さもモロに来るけど。
【理想は空を飛ぶ程度の能力】

7/18/2025, 12:49:17 PM

 今日は、いいことが沢山あった。
 朝の星座占いで一位だった。
 ラッキーカラー・ラッキーアイテム共に、私の好きなモノだった。

 通学中、美男子とぶつかってしまったが、彼の制服が私と同じ学校であることに気づいた。
 HRに、同じクラスの転校生が彼であることを知った。
 彼の席が私の隣になった。
 私が彼への学校案内をすることになった。
 楽しかった。

 放課後、いつもの日課を受けていたら、彼が割って入って止めてくれた。
 別にどうでも良かったけど、嬉しかった。

 ⸺だから今日は、いいことでいっぱいの、特別な日になると思っていたのに……施設へ帰ると、いつもの仕事が入っていた。
 今日のターゲットは、〇〇町▽◎番地。
 昨日来たばかりの新参者にして、前々から、ターゲット候補に上がっていた要警戒者。

 そしてそれは、彼だった。

 酷く冷淡な目は、昼間とは真逆の印象。
 低く唸るような声は、彼の本性が垣間見える。
 あぁ…そんな人だったなんて。

 ⸺今日は、特別な日だ。
 初恋をして、その初恋相手を殺した、とっても特別な日。忘れないよ。
 だって…この恋を、最初で最後のモノにするから。
【本業、暗殺者。副業、学生。】

7/18/2025, 1:27:18 AM

 じりじりと、己の身を蝕むこの暑さ。
 風に揺れる木陰に入れど、ただの気休め。
 されど、人とは単純。
 思い込みで多少涼しく感じてしまう。

 実際は、さほど変わらぬ灼熱だというのにな。
【暑さで唐突に語り始めた通行人】

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