@あなたとわたし
双子で産まれたわたしとあなた。
ふわふわで明るい茶髪に、白い肌。
少し高い声に、驚くほどの地獄耳。
まさに瓜二つなわたしとあなたには、一つだけ。
そう、一つだけ全く違うところがある。
それは、目だ。
わたしの目は丸くて大きく、透き通るような水色だ。
あなたの目はキツネみたいで、力強い赤色だ。
目は人に印象を植え付ける。
態度を変える。
人は単純だ。
わたしとあなたに示すように。
双子で産まれて目以外は瓜二つなのに、
わたしたちは別々の道に案内された。
一人で歩くか。
道から外れてあなたを探すか。
決められた道を進むより、
自分で決めた道の方が、わたしには美しく思える。
わたしは道から飛び出して、あなたの元を目指した。
わたしは、どうしてもあなたと一緒に歩きたかった。
@未来
未来はきっと、今よりも大変だ。
私たちの次の未来は、もっと大変だ。
どうしたら楽になる?
どうしたら大変な思いをしない?
答えは簡単。
今を変えればいい。
ただそれだけ。
それだけのはずなのに世界は今日も明日も変わらない。
@街
街の明かりが薄くなる頃。
今から出勤という人も少なくないだろう。
そんな中、私は自分の家に帰る。
私の仕事は目が痛くなるほどに街が明るい時間にある。
別に不満はないけど、ニートと言われるのは腹が立つ。
人と少し違う生活をしている自覚はある。
でも、私がやらなきゃ誰がやる?
代わりに誰かやってくれるの?
いいよ、みんなは明るい空の下で生活してて、
私が暗く眩しい空の下で生活するから。
@やりたいこと
どこか別の場所へ行きたい。
僕のことを知ってる人がいない場所に行って。
街の明かりからは程遠い。
どうせなら山の中に独りで。
星の光に照らせれて。
虫の音が聞こえるころ。
他のやりたいことは、来世の僕に任せて。
今世のやりたいことは、これで終わり。
@世界の終わりに君と
僕にとっては君が世界。
君が笑えば僕も嬉しい。
君が泣いたら僕も悲しい。
君は僕の世界。
君がいれば他はいらない。
命だっていらない。
でも、今日で世界は終わる。
僕の世界が今日なくなったんだ。
世界のない僕は生きていけない。
終わりは一緒がよかったな。